(CNN) 睡眠の質が悪いと脳内に老廃物や病変タンパク質が蓄積し、アルツハイマー病を引き起こす原因になる可能性があるという研究結果が、このほど米神経学会誌に発表された。十分な睡眠が取れずにいる人は、米国の人口の約3分の1、世界では45%に上っている。 今回の研究は米ウィスコンシン・アルツハイマー病研究センターなどの研究チームが実施。認知症状のない健康な大人101人(平均年齢63歳)の脊髄(せきずい)液を調べて、睡眠の質と、アルツハイマー病に関連するさまざまなタンパク質との関係を調査した。 その結果、睡眠障害を訴える人ほど、タウ・タンパク質の病変や脳細胞の損傷および炎症の形跡が見られることが判明した。タウ・タンパク質は細胞の安定や構造を支えるタンパク質で、最近の研究では病変したタウ・タンパク質の蓄積が、アルツハイマー病進行の兆候である可能性が指摘されている。 論文共著者のバーバラ・ベンドリン