SIMやSMSで実現するサービス「M-Pesa」 それでは、現地ではこのような低機能な端末でどのようにサービスを提供しているのか、その一例を挙げてみよう。 これまで説明したとおり、特にアフリカの新興地域ではローエンド/エントリーレベルの端末が多く、携帯電話サービスもその限られた機能の中での提供が必要とされる。そこで、携帯電話のSIMカード側にアプリケーションを搭載させることで実現するサービスが広がりを見せている。まずはこの一例を紹介しよう。 ケニアのボーダフォン傘下の携帯電話事業者サファリコムは、2007年から携帯電話を活用した決済サービス、「M-Pesa」を提供している。このサービスでは、携帯電話を利用して送金と支払い、携帯電話の通話時間購入が可能となる。M-PesaのMはMobile、つまり携帯電話、Pesaはスワヒリ語でお金を意味する。つまり、携帯電話が現金や金融口座の役割を果たすと