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ブックマーク / synodos.livedoor.biz (12)

  • SYNODOS JOURNAL : 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること 児玉真美

    2012/9/2811:0 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること 児玉真美 アシュリー事件―メディカル・コントロールと新・優生思想の時代 著者:児玉 真美 販売元:生活書院 (2011-10) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る 尊厳死法制化をめぐる議論で、尊厳死を推進しようとする人たちの中から「既に安楽死や自殺幇助を合法化した国では、なんらおぞましいことは起こっていない」という発言が出ることがある。私はそうした発言に遭遇するたびに、そこでつまづき、フリーズしたまま、その先の議論についていくことができなくなってしまう。 「おぞましいこと」は当に起こっていないか? それとも現実に何が起こっているかを、この人は知らないのか? しかし、これだけ尊厳死法制化に積極的に関わってきたこの人が、当に知らないということがあるだろうか? それとも現実に起こっていることを十分

  • SYNODOS JOURNAL : 介護保険、報酬の抑制はせめて美しく ―― 改定で疲弊する現場 柳本文貴(NPO法人グレースケア機構代表)

    この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 介護保険、報酬の抑制はせめて美しく ―― 改定で疲弊する現場 柳文貴(NPO法人グレースケア機構代表) 2012/3/1210:34 介護保険、報酬の抑制はせめて美しく ―― 改定で疲弊する現場 柳文貴(NPO法人グレースケア機構代表) yagimoto ■報酬改定のうんざり感 かつて働いていた会社では、「1円稟議」というルールがありました。事業拠点で購入するものは1円以上すべて稟議書を必要とするというものです。コストを抑える方法としては、このように、手続きを煩雑にするというやり方は有効です。具体的には、書面の形式、内容、署名捺印、添付書類、期限などのルールをできるだけ細かく厳格に定めます。融通の効かないサディスティックな担当者を窓口に配置するとさらに効果的で

  • SYNODOS JOURNAL : 生き延びるための「障害」――「できないこと」を許さない社会 荒井裕樹

    2012/2/2912:35 生き延びるための「障害」――「できないこと」を許さない社会 荒井裕樹 ■障害者運動の「新規参入組」? 先日、1970〜80年代の障害者運動を担った古老と、何気ない会話をしていたときのこと。障害者運動の「生き字引き」ともいわれる当の古老が、「精神」や「脳機能」の領域に障害を持つ人々を指して――話の流れでは、とくに「発達障害」(「自閉症」や「アスペルガー症候群」といった障害群)の人々のことが中心であった――「新規参入組」と称したことがあった。 たしかに「発達障害」という言葉が、一部の医療・福祉関係者だけでなく、市井の人々にも知られるようになったのは比較的最近のことである。わたしのそれほど広くはないアンテナにも、「発達障害」を持つ当事者や家族たちの活動が盛んな様子が仄聞される。今なお誤解と偏見の多いこの「障害」に関する啓発や、医療・福祉制度の整備を求める運動(この「

  • SYNODOS JOURNAL : 制度改正論議にみる介護保険制度の欠陥 本間清文

    2012/1/2011:13 制度改正論議にみる介護保険制度の欠陥 間清文 ■バッシングされる「生活援助」 介護保険制度の訪問介護サービスに「生活援助」といわれるメニューがあります。一人暮らしの老人や、同居家族がいても障害、病気などの理由により家事などができない場合に受けられる援助です。 この「生活援助」、数年毎に国の社会保障審議会で行われる介護保険制度の改正論議の度にバッシングされます。やれ「給付の効果がなく、かえって老人の自立を阻害している」とか、「重度者や医療ニーズの高い高齢者にサービス(給付)を重点化すべきであって、生活援助は介護保険制度のサービス内容から外すべきではないか」などの意見があがります。 一方で、平成24年4月から改正される介護保険に向けて、ここしばらくの間、審議会などでトータルな議論が重ねられてきました。そして、やはりここでも、生活援助が給付削減のターゲットにされ議

  • SYNODOS JOURNAL : 「可哀相なひと」と「困ってるひと」はイコールではない 重松清×大野更紗 

    2011/12/210:49 「可哀相なひと」と「困ってるひと」はイコールではない 重松清×大野更紗  お互いの著書に信頼を寄せる、ふたりの作家の初対面が実現しました。 かたや、数々の賞を受賞し、現在も精力的に執筆をつづける文学界の巨頭、 かたや、今年6月に上梓したデビュー作『困ってるひと』が話題の新人作家。 世代による世界観の違い、震災のこと、文学のこと……。縦横無尽に語りました。 ■「福島」の代弁者にならない 重松 『困ってるひと』の発売からまだ四か月も経っていないけど、毎日がすごく忙しくなったでしょ。 大野 そうですね。ポプラビーチというウェブサイトで連載していたときは、二週間に一回締め切りというペースで必死に八か月間つづけていたので、そのときは書くのが大変でした。が出てからは取材の対応であっという間に時がすぎたというのが正直なところです。 大野 「福島」で取材のお話を頂いたり、福

  • SYNODOS JOURNAL : 【特別対談】「健全な好奇心」は人を生かす 糸井重里×大野更紗

    2011/11/1710:40 【特別対談】「健全な好奇心」は人を生かす 糸井重里×大野更紗 「エンタメ闘病記」という新たなジャンルを切り拓いて話題の『困ってるひと』著者・大野更紗さんと、「ほぼ日刊イトイ新聞」を主宰するほか、幅広くご活躍のコピーライター・糸井重里さんの対談が実現しました。 糸井さんはこのを「ばら撒く委員会」に入ったのだそうです。その理由は……。 ■新しい視点が増えた 糸井:僕はなんせ、このの中の「どうしたらいいだろう? 何からしたらいいだろう?」って駅のホームで一人で立ちすくんでるシーンに反応しちゃった。「俺がほしがってたのはこれなんだよ!」って(笑)。 大野:そうですね、必死でした(笑)。 糸井:自分の頭をフル回転させて、止まって考えながら、もう次の行動を考えてるってのが、ビビッドに表れてるのがすごいなと思って、興奮しちゃったんです。僕もわりとああいうタイプなんだけ

  • SYNODOS JOURNAL : 絶望は、しない ―― わたし、難病女子 大野更紗

    2011/6/1617:38 絶望は、しない ―― わたし、難病女子 大野更紗 この、『困ってるひと』というタイトルに、「なんだそりゃ」とお思いになる方も多いだろう。そして、「あなた誰」と。 わたしは、この先行き不安、金融不安、就職難、絆崩壊、出版不況、の嵐が吹き荒れ、そのうえ未曾有の大災害におそわれた昨今のキビシー日砂漠で、ある日突然わけのわからない、日ではほとんど前例のない、稀な難病にかかった大学院生女子、現在二十六歳。ちなみに、病名は、Fasciitis-panniculitis syndrome( 筋膜炎脂肪織炎症候群)とついている。皮膚筋炎という、これまた難病も併発している。自己免疫疾患の専門医でないかぎり、病名からは、どんな病気かの推測はほとんどできないと思う。 すごく貧乏ではないが、特にお金があるわけでもなく、水呑み百姓が勤め人になっただけのお家。小さい頃、腰の曲がった

  • SYNODOS JOURNAL : 放射線は「甘く見過ぎず」「怖がりすぎず」 八代嘉美

    2011/3/1723:28 放射線は「甘く見過ぎず」「怖がりすぎず」 八代嘉美 3月17日の午前中、twitterのタイムライン上で、今回の福島第一原子力発電所の事故に対して、『「放射線は危なくない」キャンペーン』がネットワークメディア上ではじまっているのではないか、という発言を目にした。発言者が「キャンペーン」と評した言説がどの程度の規模なのかは分からないが、「危なくない」と発言している人たちの論拠のひとつに、被曝対策として、「花粉対策」のアナロジーを用いるものがあるのではないかと考えた。 だが、実際に我々の健康に与える脅威は「花粉程度」のものではない。思えば、「この線量は東京ニューヨーク間の飛行機内で浴びる放射線の被曝量と同じ」たとか「X線撮影での線量と同じ」というような報道は見かけるようになったが、実際に生体内で何が起こっているのかをまとめているものは、新聞などでは見かけなかった。

  • SYNODOS JOURNAL : 迷走する運命にあるワーク・ライフ・バランス政策 筒井淳也

    2010/12/17:0 迷走する運命にあるワーク・ライフ・バランス政策 筒井淳也 ◇両立支援が充実しても…◇ 萩原久美子による『迷走する両立支援―いま、子どもをもって働くということ』は、ワーク・ライフ・バランスの問題が、「両立支援が整備されていない」ことの問題であるというよりは、「両立支援が充実してきた環境で働いているのに、仕事と家庭を両立することの苦しみは依然として存在する」ことの問題であることを見抜いた貴重なエッセイである。 そして結局のところ、子持ちの働く女性たちは、「これだけ苦労して両立する価値がこの仕事にあるのか?」という気持ちにたどり着く。 働いていても、仕事を続ける目標が見えない。なのに、このあわだたしさ。神経を張り詰める日々。何もかも中途半端な気がする。これが、「家庭も仕事も」と走り続けた結果なのだろうか。ただ「働き続ける」だけならば、このさき、なにに夢を持てばいいのか。

  • SYNODOS JOURNAL : 結婚市場の失敗 筒井淳也

    2010/11/177:0 結婚市場の失敗 筒井淳也 ◇少子化に関する問題設定のギャップ◇ 最近は経済不況、外交問題に隠れがちだが、日における20年来の課題のひとつに少子化問題があることはほとんどの人が知っているだろう。たとえ人口減が現時点では経済や社会に大きな影響を与えていないのだとしても、「人口が減りつつある」という予期は陰に陽に人びとの行動に影響している可能性もある。 他の先進国に比べて婚外出生率が極端に低い日では、出生率の低下の多くは婚姻率の低下によって引き起こされるものである。したがって「少子化の原因は何か」という問は、「なぜ日人は結婚しなくなったのか」を問うことでもある。 ◇フルタイムで共働きする夫婦というモデル◇ 90年代に少子化が問題とされ始めたときは、その「問題設定」は80年代のそれを引きずっていた。それは「女性の社会参加(男女機会均等)」である。社会進出する女性は

  • SYNODOS Blog : ミネラルウォーターと保育園 鈴木亘

    2010/8/230:0 ミネラルウォーターと保育園 鈴木亘 いま、ここに120円のペットボトルのミネラルウォーターがあります。今日もとても暑く、わたしはこのミネラルウォーターを120円で買えることに心から満足をしておりますし、他の人びともやはり満足して買ったに違いありません(そうでない人はそもそも買わないから)。一方、この水を売っている企業も、やはり、利潤を上げて満足しているに違いません(利潤が上がっていなければ、そもそも企業が存続していないから)。これがわれわれの生きている資主義経済、もしくは市場経済というものであり、水の需要者(消費者)と供給者(販売企業)がともに、市場によるこの取引によって利益を上げて、効率的に社会が運営されています。 ところが、ここで与党の政治家達が、「たかが水に120円もの高い価格をつけるとはケシカラン。低所得者にとって120円は高すぎるではないか。水は生活に

  • SYNODOS JOURNAL : ニコ生シノドス第1回 「ホメオパシー騒動とニセ科学論争」 菊池誠×久保田裕

    2010/9/220:0 ニコ生シノドス第1回 「ホメオパシー騒動とニセ科学論争」 菊池誠×久保田裕 ニコ生シノドスがはじまります!! 第1回放送のテーマはホメオパシー、ゲストは菊池誠さんと、朝日新聞の科学医療グループ記者久保田裕さんです。 ぜひご覧くださいませ!⇒ http://live.nicovideo.jp/watch/lv27437085 司会 : 荻上チキ(評論家、「シノドス」プランナー) ゲスト : 菊池誠(大阪大学サイバーメディアセンター教授)、久保田裕(朝日新聞科学医療グループ記者)   ◇日時◇ 9月26日(日) 20:00〜22:00 ◇番組概要◇ この数カ月間、「ホメオパシー」をめぐる批判的な報道が相次ぎました。きっかけの一つは、山口県で起こった「山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事 故」。同事件をきっかけとして、各報道機関の取材により、様々な場面で「不適切な治療

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