健康保険2月号・少子化特集に「なぜ日本型雇用は少子化を促進するのか」を寄稿した。重要な論点なので、概要だけ紹介しておこう。 少子化の原因については「現役世代向けの社会保障給付が少ないため」という理由がよく挙げられるが、どちらかというとそれは結果であって原因ではない。(たとえば教育費等は子供一人頭でみると他国並み) 少子化対策の目玉として出てくるのが“子供手当”という現実を見ても、意外に政治家も本当の理由は分かっていないようだ。少子化の最大の原因は、日本型雇用そのものにある。 社会が成熟し、大学進学率や女性の労働参加率が上がると、少子化が進むのはどの先進国も共通した現象である。高等教育までの教育費用にくわえ、出産や子育てにともなう機会費用が高くなるからだ。 というわけで、対策としては、学費の助成や保育施設の整備といった行政のサポートはもちろんのこと、女性の社会進出を後押しして、出産や育児によ
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