錦糸町駅近くに本社を構える出版社「バジリコ」(墨田区江東橋3)の新刊本「芥川賞物語」が発売前からツイッターなどで話題を集めている。 同社は2001年3月設立。世界に実在する奇怪な生き物たちをイラスト付きで紹介した、早川いくをさんのベストセラー「へんないきもの」シリーズや、映画化もされたパリ在住のバンドデシネ(フランス語圏の漫画)作家マルジャン・サトラピさんの「ペルセポリス」シリーズの日本語版などの書籍で知られる。5年ほど前から現在の地に移転し、さまざまなジャンルで「よそから出ていないようなユニークな書籍の出版を目指している」と、社長の長廻(ながさこ)健太郎さん。 同書は、日本で最も有名な純文学の賞についてその初回から第147回までの受賞作と候補作の選考過程にまつわるエピソードを網羅したドキュメンタリー本。作者の川口則弘さんはもともと、同じ文芸春秋社が主催する大衆文芸を対象とした「直木賞」の