国産クラウドの存在感が薄れゆく現状を象徴するニュースが相次いでいる。 NTTコミュニケーションズはパブリッククラウドサービス「Cloudn(クラウド・エヌ)」の新規受け付けを2019年12月1日に停止し、提供も2020年12月31日で終了すると発表した。ユーザー数の伸び悩みが原因だ。今後は大企業向けのハイブリッドクラウドなどに集中し、パブリッククラウドからは事実上撤退する。 対照的なのが、日本の公共市場における米アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services)の躍進だ。政府は2020年10月の運用開始を見込む共同利用型のIT基盤「政府共通プラットフォーム」の次期基盤で、AWSが提供するパブリッククラウドサービス「AWS」の採用を決めた。 政府共通プラットフォームは「霞が関クラウド」と呼ばれ、現在は主にNTTデータが整備・運用を担当する。次期基盤が完成すれば、現行基盤で稼