2016/7/26 東京は今、改革期を迎えている。では、どんな改革をどう進めればいいのか。その質問をぶつける、ベストな人物が“改革請負人”として知られる上山信一・慶応義塾大学教授だ。上山氏は、運輸省、マッキンゼーの共同経営者を経て、過去10年、ブレーンとして、大阪府・大阪市の改革に携わってきた。新・都知事がやるべき改革、改革のためのゲームプラン、各候補者の評価、橋下徹氏に学ぶ改革のリーダーシップ、東京のポテンシャルなどについて聞いた。 東京は争点をつくりにくい ──今回の都知事選の争点は何ですか? そもそも、自治体の仕事はとても幅が広いが、その中でも、東京都は少し特殊なところがある。 東京は23区があって、都でカバーする領域と、特別区でカバーする領域の線引きがあいまいだ。 たとえば、待機児童は、東京都全体として大きな問題だし、お金を出す必要があるけれども、基本は区の担当なので、都として直接