書きかけでほっぽってあったメモ。 伊藤計劃『ハーモニー』について。 以下は初読後のメモ。まだ読み返していないので。 立場上、国内SFのレビューは年末以前には発表しないことにしていますが、これはただのメモであって、レビューではありません。 読み間違いは沢山あると思います。コメントは歓迎します。 * かつて文学は、リッチなスタンドアロンたる「人間」を描くものだった。 しかし伊藤計劃の『ハーモニー』以後、この見解は少なからず修正を迫られるだろう。この作品で、演算能力とアプリケーションとストレージの大半をクラウドに明け渡した「シン・クライアントとしてのヒト」がはじめて――と同時に極限まで――描かれてしまったからには。 ヒトが、ネットワークのクライアントであることに価値をみとめられ尊ばれる世界。本書で描かれる高度保健福祉社会の様相は、奇妙なくらい企業内LANに似ている。ヒトはリソースとして尊ばれ、約
![2009-03-21 - 題材不新鮮 SF作家 飛浩隆のweb録](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)