図1 失敗には2種類ある<BR>行為の目的は適切だが,それを達成するための行動をよく意識せずに実行した結果,間違えてしまうのが「スリップ」。設定した目的そのものが間違っている場合が「ミステーク」である。米国の認知心理学者D. A. Normanが著書The Psychology of Everyday Things(邦訳:『誰のためのデザイン?』)の中で示している。 図2 失敗を防ぐためのデザイン<BR>失敗をする直前,したあとの両方で,事故などの大ごとにしないための工夫をする。ボタンにカバーを付けたり確認メッセージを表示したりすることで,人間にその行為を改めて意識させ,誤った操作を予防するのが前者の工夫。後者は,誤った操作をしてしまったあとに,元の状態に戻れるようにするというアプローチである。 鉄道の脱線,管制システムのトラブル—。機械にまつわる重大な事故やトラブルがこのところ相次いでい
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