復旧・復興に向け、少しずつ歩みを進める福島県民の気持ちを逆なでするような出来事が起きた。公益財団法人会長という公的な立場にある人間が「福島の人とは結婚しないほうがいい」などと公の場で発言し、福島市議会が発言の訂正を求めた。会長は事実上発言を撤回し、一連の問題は幕引きとなったが、この“暴言”は福島県に暮らす者として怒りを覚えると同時にあきれ返った。 事の発端は7月9日に東京で開かれた「日本生態系協会」主催の講演会で、同市議会会派「みらい福島」の4人を含む全国から参加した約70人の議員の前で池谷奉文会長が「福島の人とは結婚しないほうがいい」「今後、福島での発がん率が上がり、奇形児が発生する懸念がある」などと発言したという。 発言を看過できないとして、同会派が真意を確認する確認書を池谷会長に送付。回答書では文献を見てほしいなどとしていたが、その後の回答書補足で「そのような発言はしておらず、明らか