物理学者の菊池誠さんのブログKikulogが、しばらく休みだったのだが[7月1日の記事]、10月10日に再開された。 これを機会に、菊池さんが「ニセ科学」と呼んでいるものの問題を考えてみたい。 菊池さんは「ニセ科学」とは「見かけは科学のようでも、実は科学ではないもの」(*)だという。 多くの人は、(*)を「疑似科学」という。英語のpseudoscienceの訳なのかもしれない。わたしの個人的語感では、pseudoscienceは(*)と合っているが、「疑似科学」はむしろ科学の一種のような気がする。(*)の意味に対応する日本語としては「科学もどき」があると思う。しかし「疑似科学」という用語の意味を(*)と定義すると約束するのならば従うことは可能ではある。 菊池さんが「ニセ科学」と言うとき「疑似科学」と言わない理由は、「科学と神秘のあいだ」の本の第1部第5章のうち「SFと疑似科学」の節(80-
とらねこ日誌「酵素栄養学ってどこまで正しいの?」を受けて。 触媒の説明がネックだという話なので、ちょっと試みてみる。ぶたやまさんのこのまとめを支援する目的なので、厳密性は欠くかもしれませんが、そのへんはご容赦と、もっといい説明があればご指摘いただけるとありがたいです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私たちは(他の動物もですが)、いつも呼吸していて、ずっと息を止めていたら死んでしまいます。ずっと食べなくても死んでしまいます。 呼吸するときは、空気中の酸素を吸って体の中で利用し、二酸化炭素を吐きだしています。だから、完全に密閉された部屋にずっと閉じこもっていたら、空気が二酸化炭素ばかりになって、酸素が無くなって、やっぱり死んでしまいます。 生き物の体の中で起きていることは、化学反応です。今これを読んでいる瞬間も、たくさんの化学反応によって、体を作ったり、活動に必
●森口氏の「研究成果」多くが簡易論文 読売新聞など各紙が、米肝臓病学会誌「ヘパトロジー」や英医学誌「ランセット」などに掲載されるとして取り上げた森口氏の「研究成果」は、その多くが正規の論文ではなく、情報交換を目的とする簡易論文だった。 米国立生物工学情報センター(メリーランド州)の文献データベースによると、森口氏単独か、森口氏を筆頭著者とする英文の論文20本のうち、16本は簡易論文だ。 森口氏の研究成果の発表の中には、今回の「iPS細胞から心筋作製」のように、国際学会で発表されるものも含まれている。しかし、読売新聞09年9月2日朝刊の記事「肝臓のがん細胞 9割正常に戻る」で報じた米ボストンでの学会や、毎日新聞09年7月9日朝刊で取り上げた「肝がん細胞からiPS細胞」が発表されたスペインの学会は、今回のニューヨークの学会と同様に、簡素なポスター発表が行われただけだった。 続きを読む
たとえ更新が遅くても気長に見てください。また、ここの特徴として、一旦書いた記事を修正して再投稿する事もあります。 コメントは承認制です。コメントを書いてもなかなか反映されない時には「コメントを見ている暇が無いのだな」と思ってやってください。 ===コメントされる方は、節度を守る様お願い致します。名無しやダブハン、マルチポストは御遠慮ください。頂いたコメントは、私の気まぐれにより無警告で削除したりしなかったりします。予めご了承ください。=== 初回公開日:2012年10月14日 最終更新日:2014年05月06日 (更新の内容に関しては、コメント欄も御参照ください) 0.はじめに 今回の文章は最初、kikulogのこちらの記事のコメントとして書いたものです(コメント番号で言うと#950, #951, #976, #991, #1007です)。そもそもこれは「松下電工(現パナソニック電工)が公
日本報道検証機関と言うところが探し出してくれた森口氏関連の記事のうち、 ハーバード大学客員研究員 ハーバード大学研究員これを名乗って発言された該当記事一覧が掲載されています。ちょっとまとめてみます。 No. 読売 タブ 日経 1. PASS 2009年7月9日付朝刊22面 iPS細胞:肝がん細胞から作成 ハーバード大の研究チーム成功 2009年7月9日付朝刊34面 『がん幹細胞』からiPS細胞 米大など成功 新治療法の開発も 2. 2009年9月2日付朝刊2面 肝臓のがん細胞9割が正常に戻る マウス実験で成功/ハーバード大 2009年9月2日付朝刊3面 肝がん細胞:大半を正常化 ハーバード大チーム、マウスで成功 2009年9月7日付朝刊13面 肝がん細胞、正常に 米ハーバード大 遺伝子など用い 3. 2009年11月8日付朝刊17面 [iPSどこへ行く](下)研究体制の差 戦略無く周回遅れ
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx 森口尚史によるiPS治験デマが盛り上がってるけど、やはり思い出されるのはソウル大学の黄禹錫教授のてんまつ。黄教授は2004年から2005年にかけてヒトクローンES細胞の培養に成功したとする論文をサイエンスに発表し、一躍「国民的英雄」となった。 2012-10-14 21:10:02 東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx 韓国科学技術部は黄を「最高科学者」の第1号に認定、「黄禹錫バイオ臓器研究センター」が設立され、記念切手が計画され、大韓航空のファーストクラスに10年間乗り放題の権利が与えられ、巨大な銅像が建立され、多数の黄の伝記や漫画が発売されるに至った(Wikipedia)。 2012-10-14 21:10:19 東畑開人×斎藤環 対
「いすみエコ・フェスタ」の概要について 主 催:いすみ市 開催目的: 「みんなで守ろう いすみの豊かな自然環境」をテーマに環境に関する講演会を中心に各種展示、体験コーナー等により、いすみ地域や県民の方々の環境に関する理解と意識の向上を図ることを目的に開催します。 開催テーマ:「みんなで守ろう いすみの豊かな自然環境」 開催日:平成24年10月14日(日) 9:00~16:00(雨天決行・荒天中止) 開催場所:岬運動場・岬ふれあい会館・岬公民館 イベント内容 環境講演会 会 場:岬ふれあい会館 文化ホール 講演者:比嘉 照夫 氏 講演テーマ:「EMの多様な機能性について」 開場:午前9時30分 開演:午前10時~ お笑いとeco実験のコラボレーション 「やっちまったなぁ!」のフレーズ
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