日本小児アレルギー学会は、食物アレルギーの原因食品の診断法としてIgG抗体を用いることに対して、「食物アレルギーハンドブック 2014 子どもの食に関わる方々へ」(2014年日本小児アレルギー学会発刊)において推奨しないことを注意喚起しています。米国や欧州のアレルギー学会でも食物アレルギーにおけるIgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。 その理由は、食物抗原特異的IgG抗体は食物アレルギーのない健常な人にも存在する抗体であり、このIgG抗体検査結果を根拠として原因食品を診断し、陽性の場合に食物除去を指導すると、原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くおそれもあるからです。 日本小児アレルギー学会は食物抗原特異的IgG抗体検査を食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しないことを学会の見解として発表いたします。 参考文献: 食物アレルギーハンドブック 20