前号まで2回にわたって「EMが放射能を消すという不都合な真実」について述べたが、微生物が原子転換を行っているということは1960年代には明らかとなっており、生体内で原子転換が発酵微生物によってなされていることを証明したルイ・ケルブランと小牧久時博士は、1975年にノーベル医学・生理学賞の正式候補としてノミネートされたのである。 詳しくは、ケルブランの著書「生体による原子転換」や「自然の中の原子転換」に述べられているが、その原理の応用は、人類の未来に夢を抱かせるものとして期待されたのである。錬金術の復活とか、物質の創造が可能となり、資源問題はすべて解決し得るとか、様々な挑戦が始まったのであるが、常温超伝導と同じように、その道は、はるか、はるか彼方という状態のまま失速してしまったのである。 実用化のままならぬ状況が続いている間に、いつの間にやら、常温での原子転換はエセ科学とかトンデモ科学のレッ