超党派の国会議員66人でつくる「親学推進議員連盟」が、「伝統的な子育てで発達障害を予防できる」という趣旨の勉強会を開いたとして、発達障害者の支援団体が28日、議連会長の安倍晋三元首相あてに、勉強会で使われた資料の破棄などを求める要望書を送った。資料には、脳の先天的機能障害である発達障害について「予防は簡単、治療は大変」などと記されているといい、「科学的根拠を欠く」と抗議している。 要望書を送ったのは、発達障害の当事者や研究者らでつくる日本発達障害ネットワークと、NPO法人アスペ・エルデの会。勉強会は5月下旬にあり、民間教育団体の所長と、大学教授が「発達障害を予防する伝統的子育て」をテーマに話した。配られた資料には、伝統的子育ての方法として「言葉かけが多い」「あやす」などの記載があったという。 同ネット理事長の市川宏伸・東京都立小児総合医療センター顧問は「育て方で後天的に生じる発達障害は