■23年前に卵採取、繁殖続ける 板橋区で育ったホタルの幼虫が4日、福島県いわき市で放流された。区のホタル生態環境館が、23年前に同県大熊町で採取した卵から繁殖を続けてきたものだ。ホタルが飛び交う豊かな環境をPRし、東京電力福島第一原発事故で落ち込む観光を盛り返す狙いがある。いわきの住民と生態環境館が協力して準備を進めてきた。 ■いわきで放流 観光復活へ「いっぱい光れ」 この日は、JR常磐線の湯本駅に近い調整池の水路で、地元の湯本第一小の児童がゲンジボタル300匹とヘイケボタル400匹、エサとなるカワニナ5キロを放した。子どもたちは「元気に育って」「いっぱい光って」と声をかけていた。 放流に取り組んでいるのは、いわき湯本温泉の商店会が中心となった「ホタルプロジェクト委員会」。生態環境館スタッフと1日かけてヘドロなどがたまった底土を取り除いた。浄化効果のある土や石、岩を入れ、産卵用のこ