シノドスは、ニュースサイトの運営、電子マガジンの配信、各種イベントの開催、出版活動や取材・研究活動、メディア・コンテンツ制作などを通じ、専門知に裏打ちされた言論を発信しています。 専門性と倫理に裏づけられた提案あふれるこの場に、そしていっときの遭遇から多くの触発を得られるこの場に、ぜひご参加ください。 シノドス編集長・荻上チキ
2カ月ほど前の2015年12月10日に厚生労働省は「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 報告書」を取りまとめて公表した。 報告書の全体像は記事「医療分野などにID導入、2020年の本格運用を目指す」に詳しいので、ここでは医療分野の番号の仕組みそのものに着目してみる。医療情報という機微な情報を扱うために、汎用的なマイナンバーそのものは使わないようにする一方で、マイナンバー制度で導入された情報連携などの仕組みを活用して分析・研究のための個人医療データの収集・蓄積なども実現できるようにする。 政府の研究会で4年近くも検討 医療・介護分野の個人情報には、病歴や服薬履歴、健診結果など、本人と医療・介護従事者以外の第三者には知られたくない情報が含まれる。このため政府は、社会保障・税・災害対策に関わる行政事務を対象とするマイナンバー法とは別の個別法を整備することにして、検討を重ねてきた。
平成27年12月10日(木) (照会先) 政策統括官付情報政策担当参事官室 政策企画官 高木 有生(内線2242) 室長補佐 青木 穂高(内線7671) 「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会」(座長:金子郁容 慶應義塾大学政策・メディア研究科教授)では、医療等分野(健康・医療・介護分野)の情報連携に用いる識別子(ID)の具体的な制度設計等について、報告書を取りまとめましたので、公表します(別添)。 この研究会は、医療等分野の情報連携に用いる番号の仕組みについて、具体的な利用場面やマイナンバー制度のインフラの活用の考え方等について検討を行うもので、医療関係者や保険者、情報政策の有識者等により構成されます。昨年5月に設置され、昨年12月に「中間まとめ」を公表しています。 この報告書は、本年6月の「日本再興戦略 改訂2015」で、医療等分野の番号の具体的な制度設計等について検討を行
第35回医療情報学連合大会(第16回日本医療情報学会学術大会)2日目の2015年11月3日(火),A会場ではまず,石川広己氏(日本医師会常任理事)と大会長の山本隆一氏(東京大学大学院医学系研究科医療経営政策学講座/医療情報システム開発センター)が座長を務め,大会企画2「医療福祉分野における番号制度のあり方」が行われた。始めに,基調講演として,横倉義武氏(日本医師会会長)が登壇した。横倉氏は,地域に根ざした医療・介護を提供するためには,医療情報連携が重要であり,ICTを活用する必要があるとして,日本医師会のICT戦略を説明した。その戦略の中でも,医療等IDの創設に取り組むとして,マイナンバーとは異なる番号の必要性を解説。さらに,日本医師会内に設置した検討委員会の活動を紹介した。 続いて,金﨑健太郎氏(内閣官房社会保障改革担当室参事官)が登壇し,マイナンバー制度の概要を説明した。金﨑氏は,マイ
「今大会のテーマにある『二兎を追え』には、何かを犠牲にすることなく(医療情報の利活用とプライバシー保護という)2つの目的を同時に達成するという意味がある」――。第35回医療情報学連合大会(第16回日本医療情報学会学術大会)の大会長である東京大学 大学院医学系研究科医療経営政策学講座の山本隆一氏は2015年11月2日、同大会の大会長講演に登壇し、自らが医療情報に関わるようになったいきさつや、本大会のテーマである「医療情報の利活用とプライバシー保護~二兎を追え~」に込めた思いを語った。 医師である山本氏はもともと内科の臨床を経て、大学で呼吸器を専門とする病理学を研究していた。「臨床は好きだったが、診られる患者の数は限られる。病理学は臨床医を通して、より多くの患者の症例を診ることができる」(山本氏)。そして、コンピューターが得意だった山本氏は大学でやっていることを多くの人に伝えたいと思い、大学の
医療費負担の透明性を確保して不公平にならないようにするためには「医療等ID」が必要になる――。 東京大学 大学院医学系研究科医療経営政策学講座の山本隆一氏は、「デジタルヘルスDAYS 2015」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のカンファレンスで講演。「医療等IDと個人情報保護」と題して、マイナンバー制度と医療等IDの関係などについて語った。 講演ではまず、OECDが調査した「総医療費の対GDP比」が取り上げられた。この調査によると、日本の2012年「総医療費の対GDP比」はOECD加盟国の平均と同じ9.5だったという。ちなみに、アメリカは日本の倍近い17.6、オランダで12.0、フランスとドイツは11.6。日本では医療費の高騰が問題になっているが、他の先進国と比較すれば1人あたりの医療費は、それほど高いわけではないことが分かる。一方で、WHOの日本の医療に対する評価は1位。つ
東京大学医学系研究科医療経営政策学講座 一般財団法人医療情報システム開発センターの山本 隆一氏は2015年7月16日、「国際モダンホスピタルショウ2015」の病院経営フォーラムに登壇、「マイナンバー制度の医療分野での活用について」と題して講演した。 冒頭、山本氏は日本医師会の「医療分野等ID導入に関する検討委員会」が2015年7月15日に提出したばかりの中間取りまとめに言及した。日本医師会は2014年11月に日本歯科医師会、日本薬剤師会と合同で「医療IDに係る法制度整備等に関する声明」を発表、そこでマイナンバーを医療現場で利用することに反対するとともに、マイナンバーとは異なる医療分野専用の符号である「医療等ID」とそれに関連する法制度を整備する必要性を提言した。 山本氏が委員長を務める医療分野等ID導入に関する検討委員会はその声明を受けて、医療等IDの基本的な考え方、番号発行の方法や記載媒
[東京 14日 ロイター] - 来年から運用が始まる社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度について、政府最高情報責任者(CIO)の遠藤紘一・内閣情報通信政策監(前リコージャパン会長)は、成長戦略の目玉ともなる医療情報への活用は現時点で抵抗が強く、まだ検討中と述べた。
政府は29日、カルテや診療報酬明細(レセプト)などの医療情報に番号制度を導入する方針を正式に決めた。税と社会保障の共通番号(マイナンバー)のシステムと医療関連のシステムを連動させる仕組みを、2018年度から段階導入。医者らが個人の診療結果や処方薬の情報を共有できるようにして、二重の投薬や検査を避ける。戸籍や旅券、自動車登録などにも共通番号を幅広く活用して国民の利便性を高める方針を確認した。29
医療におけるデータ活用の重要性やプライバシー保護の必要性、現状の問題点はどこにあるのか――。2015年2月12日に開催された平成26年度 日医総研シンポジウム「日本における医療ビッグデータの現状と未来」において、東京大学大学院 医学系研究科 医療経営政策学講座 特任准教授の山本隆一氏が「医療情報大規模データベースとプライバシーの保護」をテーマに講演した。 山本氏はまず、死因別にみた死亡率の推移グラフから「1947年と比較して、近年は長い経過の病気が増えた」ことを示し、医療と健康に関するさまざまな情報が「人の生涯を通じて膨大に生じている」ことに触れた。しかし、その膨大な情報も、紙とそろばんしかない人力の時代では適切に扱うことができない。そのため、それらの情報は「消えていく」あるいは「本人もどこにあるかわからない」という状況だったという。 しかし、こうした状況はコンピュータの登場によって大きく
朝日新聞社のニュースサイト、朝日新聞デジタルの医療サイト『朝日新聞アピタル』(医療・健康・介護)についてのページです。最新記事の見出しは「アイン元社長ら無罪主張 病院内薬局の入札妨害事件、一審は有罪判決」「マイナ保険証、登録解除の申請792件に 来月2日から移行」「リスクとどう向き合えばいいですか? 心理学者が考える対応方法とは」「一人暮らし高齢者世帯が増加、2050年は32道府県で20%超に」です。
オープンガバメント・コンソーシアム(OGC)は2015年2月2日に「医療分野における番号制度の活用」と題したパネルディスカッションを開き、鯨井佳則・厚生労働省大臣官房参事官は医療分野でのマイナンバー制度の議論には誤解が多いと語った(写真1)。 鯨井参事官は、マイナンバー制度への誤解を4つ挙げた。その1つは、制度によって医療分野の情報共有が一気に進むような誤解があるという。マイナンバーはデータの突合や長期間追跡する手段の1つに過ぎず、医療分野の情報連携は「医療情報を共有できるネットワーク環境やデータの標準化などのインフラがあって初めて活用できる」と語った。 さらに誤解の2つめとして、マイナンバーの利用範囲が限定列挙された行政事務と同じように情報連携して医療情報を扱えると誤解されていると指摘。法律で規定された行政手続きに本人同意は不要だが、それ以外では法律違反となる。民間利用には患者の同意が絶
共通番号(マイナンバー)制度で2016年から個人への配布が始まる個人番号カードが、健康保険証代わりに使えることが分かった。 早ければ17年7月から運用開始となる。03年に始まった住民基本台帳カードは、他の機能が少なかったことから取得者は5・4%にとどまっており、番号カードが新たな国民共通の身分証として定着する可能性がある。 厚生労働省の研究会が14年12月、番号カードを保険証代わりにも使えるようにすることを提言した。同省によると、受診する際に医療機関で番号カードを示すと、カード内の情報で本人かどうかを確認する。病歴などの情報はカードに残さないため、同省はプライバシーが守られると判断し、採用を決めた。
「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会」(座長:金子郁容 慶應義塾大学政策・メディア研究科教授)では、健康・医療・介護の分野(医療等分野)での番号を用いた情報連携のあり方等について、中間まとめを取りまとめましたので、公表します(別添)。 この研究会は、医療関係者や保険者、情報政策の有識者等により構成され、今年5月から開催されました。社会保障・税番号制度の制度設計等も踏まえ、医療等分野の情報連携に用いる番号のあり方、情報連携が想定される具体的な利用場面、番号制度のインフラの活用の考え方等について整理し、これらの検討の結果について中間的に取りまとめたものです(中間まとめまで7回開催して議論)。 (別添)医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 中間まとめ 概要(PDF:283KB) 本文(PDF:255KB) 参考資料(PDF:1,957KB) PDFファイルを見るためには
(1) 傍聴を希望する場合は、別添傍聴申込書に傍聴希望者の1「氏名」、2「フリガナ」、3「勤務先又は所属団体」、4「電話番号」、5「FAX番号」、6 「メールアドレス」を記載の上、標題「第7回医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会の傍聴希望」として平成26年12月1日(月)17:00までにFAX(03-3595-2198)又は電子メール(iryotkenkyukai@mhlw.go.jp)にてお申込み下さい。なお、電話によるお申込みはお受けしておりません。 (2) 希望者が多数の場合は抽選となりますので、傍聴できない場合があります。 申し込まれた方のうち、傍聴できない場合は、12月2日(火)までに当方から連絡いたします。(傍聴可能な方については、特段御連絡いたしません。)
(1) 傍聴を希望する場合は、別添傍聴申込書に傍聴希望者の1「氏名」、2「フリガナ」、3「勤務先又は所属団体」、4「電話番号」、5「FAX番号」、6 「メールアドレス」を記載の上、標題「第6回医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会の傍聴希望」として平成26年11月19日(水)17:00までにFAX(03-3595-2198)又は電子メール(iryotkenkyukai@mhlw.go.jp)にてお申込み下さい。なお、電話によるお申込みはお受けしておりません。 (2) 希望者が多数の場合は抽選となりますので、傍聴できない場合があります。 申し込まれた方のうち、傍聴できない場合は、11月20日(木)までに当方から連絡いたします。(傍聴可能な方については、特段御連絡いたしません。)
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