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書籍買い込み日記と化しておりますが、順調に本だけは購入しています。 まず一冊目は石橋湛山賞を受賞された深津氏の本。随分前に買おう買おうと思っていたのですが、書店に行くたびに忘れてしまう状況だったので、やむなくamazonで一冊在庫が残っていたのを購入しました。この本の問題意識は「はじめに」で記載されているとおり、大正時代をどう捉えるかという視点でしょう。戦前における戦争への道を記述する文脈では、満州事変以降のわが国の姿が取り上げられることが多い訳ですが、大正時代、更に俯瞰すれば日露戦争の成功から考えていくことが必要という訳です。本書では、日露戦争の外交上の立役者であり、韓国併合への道筋を決めた小村寿太郎、そして大正期の代表的な政治家である加藤高明、原敬、田中義一、さらに「大日本主義」を否定し「小日本主義」を唱えた石橋湛山の年譜とその生涯、成し得た事を探りながら、近代日本の分岐点足る、大正時
年末年始はまとまって時間がとれる貴重な休みだ。何かとせわしくテレビもいろいろな番組を提供するが、じっくりと読書をするのもいい。おすすめは、『高橋是清自伝(上・下)』(中公文庫)と『随想録』(中公クラシックス)だ。 まず断っておくが、私は高橋是清と同姓であるが、縁戚関係はない。是清の研究はいろいろな人で行われており、その子孫に洋一という実在人物がいる。そこで、私は何回か是清研究者から照会を受けたことがある。 また、是清の大恐慌における経済政策は世界的にみても顕著であったので、海外でもよく研究されている。現在のFRB(連邦準備制度理事会)議長のバーナンキ氏もプリンストン大教授時代に是清の経済政策を高く評価していた。 私がプリンストン大にいたとき、バーナンキ氏はひょんなことから私が是清の親戚と誤解していた。もちろんその誤解は解いた。 いずれにしても、是清の自伝と随想録は面白い本だ。是清の
「幸せ」尺度、開発本格化=研究会が提言へ―政府(ヤフーニュース) 国民の「幸福度」を測ろうとする政府の取り組みが本格化している。豊かさの代表的指標である国内総生産(GDP)で中国に追い越されようとしている中、多様な統計を駆使して満足度を捉え、政策立案に生かす試み。専門の研究会が来年6月までに具体的な測定方法の案を示す予定だが、人の幸せには「いろいろな側面がある」(内閣府の和田隆志政務官)だけに、議論は多岐にわたりそうだ。 ティム・ハーフォード著「まっとうな経済学者のお悩み相談室」*1に、「幸せになりたい」という直球な質問が載っていました。それに対するティムハーフォード先生のお答え。ティム・ハーフォード先生はリチャード・レイヤード教授の調査を紹介し、こう答えています。 (リチャード・レイヤード)教授の結論は「ある程度まではお金で幸せは買えるが、離婚や失業はつらい」という、一見すると当たり前の
円高で日本は瀕死らしい。笑(BLOGOS) 暦年ベースで2010年の実質成長率4.3%。 どこの国の成長率と思われるだろうか? 日本だ。1990年以来高い数字。 上記のblogは実質経済成長率のみ挙げているので、名目の値も確認しておきましょう。直近の国内総生産(支出側)及び各需要項目*pdfファイルです(内閣府統計一覧)を見ると。 年率換算で名目経済成長率は2.6%ですね。プラスだけどそこまで高い数字じゃないよね。 普通経済成長率は実質値で見た方がいいと言われる。なぜなら名目経済成長率は物価水準によって左右されるため、実際の産出量が分からないからだ。 ただねぇ。私たちは名目の世界に生きているのよ。例えば給料の伸びが0%で、物価の下落が10%だったとすると、実質で見るとたしかにプラスなんだけど、あんまり嬉しくないじゃん(笑)。多くの人は「給料上げてくれ」って思うはずだよ。*1 あと、後半はド
周波数のオークション制度導入へ(NHKニュース) 総務省は2015年以降に実用化が見込まれる第4世代の携帯電話のサービス開始に向けて、より高い金額を提示した事業者に優先的に周波数を割り当てるオークション制度を導入し、国庫収入の拡大を図る方針を決めました。 いわゆる第4世代携帯電話は、現在、国内で主流となっている第3世代のシステムより、高速、大容量の通信が可能で、2015年以降の実用化が見込まれています。そのサービス開始に向けて、総務省は、より高い金額を提示した事業者に優先的に周波数を割り当てるオークション制度を導入する方針を決めました。携帯電話の事業者に対しては、これまで計画に問題がなければ無償で周波数の利用権を与えてきました。しかし海外の多くの国でオークション制度が取り入れられていることから、総務省も手続きの透明性を高めるとともに国庫収入の拡大を図ろうと導入の方針を決めました。ただ、入札
早いもので、今年ももうすぐ終わりですね。2010年は個人的にとんでもなくひどい年であって、こんな一年はもう金輪際ごめんなのですが、そうもいかないのが人生というものです。Life goes onってな感じでしょうか。 私的にはクソったれな一年間ではありましたが、読書体験という点では実り多き年でした。ここでは、とくにおもしろかったもの、印象深かったものを思いつくままにまとめてみたいと思います。エントリの流れの都合上、昨年以前に読んだ本も混じってくるかもしれませんが、どうかご容赦のほどを。 なお、あらかじめおことわりしておきますと、ここで取り上げた本については、その内容すべてに私が賛同しているわけではありません。いちいち言うまでもないこととは思われますが、誤解をまねくといけないので、念のため。 というわけで、まずはこれ。 ●片岡剛士『日本の「失われた20年」』 理論と実証研究の両輪でもって、バブ
「新興国への資本流入と米国への還流について」という日銀レビューが発表された(http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/data/rev10j22.pdf) 新興国はトリレンマに直面したときに、外貨準備を増やしている。 つまり、為替レートは維持し、資本規制ができない場合にはインフレ圧力となる。そしてインフレは経済に過熱感もたらす。 需要が旺盛な新興国と貿易をしている先進国は輸出が増えるだろう。またティンバーゲンの貿易における引力の法則からも、新興国に近い国ほど取引が考えれる。 つまり、先進国の量的緩和などの金融緩和は先進国経済の活性化によって、先進国の経済も回復するという経路があると日銀レビューで認めているのである。 また、外貨準備増による米国債購入はFedのQE2と本質的には同じ結果をもたらし、アメリカのデフレ脱却も促す。 日銀レビューの目的はそういった効果
各位 このたび、2010年12月15日に都議会本会議において「東京都青少年健全育成条例改 正」が可決・成立したことを受けて、大塚英志責任編集「新現実」臨時増刊号WEB版 を緊急制作しました。 以下のような内容です。 *大塚英志 戦時下いかにまんがは規制されるのか(書き下ろし) *大塚英志 石原慎太郎は美少女フィギュアの夢を見るのか(再録) *小熊秀雄 子供漫画論(再録) この「新現実」WEB版のPDFファイルを添付しましたので、どうかご一読ください。 また、電子ブックもございます。以下の操作でお読みいただけます。 PCをお使いの方は、以下のURLにアクセスして、「電子ブックを開く」をクリックし ていただければ、無料で読むことができます。 http://actibook.la.coocan.jp/webgenjitu/ iPhone、ipadをお使いの方は、以下のURLから無料でダウンロード
経済学者 | 安田洋祐(やすだようすけ) のブログ。久々にデザインを変更しました!(2016年1月28日) 昨日、英文ブログにて、電波オークションに関するポール・クレンペラー教授の記事をご紹介させて頂きました(リンク)。こちらでは、クレンペラーと共に第3世代携帯電話の電波オークションを設計し、その功績によって(一人だけ)イギリス王室からナイトの称号を授与された、ゲーム理論の大家ケン・ビンモア教授のコメントを引用したいと思います。基本的には自分自身のメモ用ですが、ご関心のある方はぜひご参考下さい!の7章「オークション」より オークションはゲーム理論の中で、最も進歩した分野である。また、ゲーム理論が応用問題を解決するのに大きな成功を収めた分野でもある。ゲーム理論家により設計された電子通信のオークションは、天文学的な額の利益をあげている。 むかしむかし、政府は価値のある公共の資産を民間の会社に払
終演のサイレンを鳴らすのが本書。 博士漂流時代 「余った博士」はどうなるか? (DISCOVERサイエンス) 作者: 榎木英介出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン発売日: 2010/11/16メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 20人 クリック: 307回この商品を含むブログ (52件) を見る著者はわたしの旧知の友人/恩人でもあり、博士、ポスドク問題を2001年から指摘し続けてきた、元サイコム、現SSA代表の榎木英介医師/博士です。 大学院問題に関しては、水月氏の「高学歴ワーキングプア」「アカデミア・サバイバル」が話題となり、その後も継続的に発言を続けておられます。 しかし、やはり大学院問題の本丸は悪名高き「ポスドク一万人計画」にあるだろうし、このテーマについて語るのに榎木氏ほどの適任者はいないでしょう。 本書には、いわゆるロスジェネ世代として、実際にポスドク一万人
WCIブログのNick Roweが貨幣数量説に関して面白い解釈を提示している。それによると、交換方程式 MV=PY において、 M=暖房のために燃やした灯油 V=外界温度 P=室内温度 と解釈すべきだと言う。 もしサーモスタットが正常に機能していれば、消費燃料(M)と外界温度(V)の間には強い負の相関が見られるはずである。しかし、消費燃料(M)と室内温度(P)の間には相関が見られないはずである。また、外界温度(V)と室内温度(P)の間にも相関が見られないはずである。 ある計量経済学者が単純にこのデータを観察した場合、燃料消費は室内温度に何ら影響を及ぼさない、と解釈するかもしれない。また、外界温度も室内温度とは無関係である、と解釈するかもしれない。そして、Mの増加はVの減少に帰結し、Pには影響しない、と結論付けるかもしれない。 別の計量経済学者は、同じデータを見て、因果関係は逆方向であるとし
少し前にWCIブログのFrances Woolleyがそう疑問を投げ掛けていた。以下はその拙訳。 学者ブロガーは誰しもある疑問に秘かに心を悩ませている:これは研究の名に値するのか? Glen Ellisonの新しい論文(ungatedバージョンはこちら)は、トップクラスの学者の出版方法がインターネットによって変わった、と論じている:「出版の際にこれまで我慢してきた厄介事が必要無いことに、ますます多くのトップクラスの経済学者が気付き始めているようだ。」 ハーバードのような大学の経済学者は、(査読抜きの)ワーキングペーパーとして研究を出版するようになっている、と彼は言う。アメリカン・エコノミック・レビューのようなトップクラスかつ専門分野に特化していない学会誌に掲載されるのでなければ、彼らは単に学会誌への投稿を完全にやめてしまう。そして、投稿に付随する却下やら煩わしい書き直しの苦痛も併せて回避す
最近、名目GDP先物を取り上げたBill Woolseyの12/16エントリのコメント欄で、彼と少しばかりやり取りをするということがあった。その際、そういえば現在の日本の個別株の信用取引制度が今のような形になったのはGHQのせいだ、という話を瀬川美能留氏の「私の証券昭和史 (私の昭和史シリーズ)」で読んだことがあったな、と思って久々に同書を引っ張り出したところ、確かにそのような記述があった。記録のため、少し長くなるが、以下に、該当の記述が含まれる3章の最後の部分を引用しておく。 こうして、着々と取引所再開への条件が整ってきたことから、政府は文書でGHQに対し再三、市場再開を要望した。やがて年が明け、二四年一月にGHQより回答があり、「経済再建促進計画の一助として、日本における統制下の証券市場の再開が許可されるであろう」と発表された。そして、私どもが提出した各取引所の定款、業務規定、上場規定
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