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  • 生命にあふれるエベレスト 雪解け水に残る環境DNAで判明

    チベットセッケイ(チベットで撮影)。エベレストで記録された種のひとつだ。(PHOTOGRAPH BY J DONG LEI, NATURE PICTURE LIBRARY) 2019年春、トレイシー・セイモン氏は氷が割れる音で眠りから覚めた。セイモン氏がいたのはエベレストの麓。テントの下では、氷河が動いていた。 米国ニューヨークに部を置く野生生物保護学会の分子生物学者であるセイモン氏は、3週間かけて氷河を歩き回った。エベレストは氷点下の気温、限られた酸素、強烈な嵐という条件がそろう標高8000メートル超の山で、地球上で最も過酷な環境のひとつ。ここで、生物多様性の現状を把握することが目的だった。 人を寄せ付けない自然環境であるにもかかわらず、世界最高峰のエベレストには生命があふれている。セイモン氏のチームはエベレストの南側だけで、地球上に存在する目(もく)の16%を発見した。目は分類学の階

    生命にあふれるエベレスト 雪解け水に残る環境DNAで判明
    prna79
    prna79 2022/09/21
    “1つのベースラインをつくったセイモン氏の次なる目標は、今回のデータを将来のサンプリングと比較し、特に、気候変動がエベレストの生物多様性に与える影響を記録することだ。”
  • ポルトガルのイワシ漁船に乗ってみた、崖っぷちから復活か

    水面で体を虹色にきらめかせながら餌をべる、生後数日のイワシの幼魚。気候変動によって上昇しつつある水温のわずかな違いが、餌の確保、ひいては幼魚が生き延びられるかどうかに大きな影響を与える。(PHOTOGRAPH BY JOÃO RODRIGUES) その昔、ポルトガル、リスボン郊外の村々では、イワシを入れた籠を背負ったロバのひづめの音が聞こえてくると、住民たちがすかさず通りに出てきたという。ポルトガルの海の幸であるイワシは、どの家庭からも引く手あまただった。しかし、1773年初頭のある日、今でいう首相のような立場で国を仕切っていたポルトガルの政治家、ポンバル侯爵が、大量のイワシがまたしても国境を越えてスペインへ密輸されたことを耳にした。業を煮やした侯爵は、ついに対策に乗り出した。 侯爵はすみやかにアルガルベ王国王立漁業総合会社を設立し、これ以降、イワシ産業はリスボンの中央政府の管理下に置か

    ポルトガルのイワシ漁船に乗ってみた、崖っぷちから復活か
    prna79
    prna79 2022/09/19
    “2019年、ポルトガル政府は、2018年には1万4600トンだった年間漁獲割当を約1万トンに制限するという大胆な措置に踏み切った。この決定…強い反発を呼んだ。しかし2019年末には、資源は回復の兆候を見せ始めた。”
  • 世界は「ゾンビ」だらけ、寄生されれば人間も…

    エメラルドゴキブリバチはゴキブリをゾンビ化し、我が子の保育室にしてしまう。ゴキブリバチはゴキブリの脳に毒を注入して行動を操作する。たとえ卵を産み付けられ、孵化した幼虫に体を中からい破られたとしても、ゴキブリは無抵抗だ。(Photograph by Anand Varma, Nat Geo Image Collection) ゾンビは実在する。いや、自然界はゾンビであふれている、というほうが正確か。菌類はアリの脳を乗っ取り、ハチはゴキブリの体を麻痺させる。いずれも寄生体による宿主のゾンビ化と呼ばれる行為だ。「研究によれば、菌類、バクテリア、蠕虫(ぜんちゅう)、そしてハチの中に、ゾンビ化させる生物がいます」と、先日発売された書籍「Plight of the Living Dead」の著者、マット・サイモン氏は話す。「動物界では、非常に広く見られる現象です」 映画でよく見るゾンビの元となった狂

    世界は「ゾンビ」だらけ、寄生されれば人間も…
    prna79
    prna79 2022/09/17
    “寄生生物がどのくらい自然界に広く分布しているのか、まだ解明できていません。私たちヒトも、例外とは言えません。私たちは、どれくらい自分で自分の脳をコントロールしているのでしょう?”
  • 早期大腸がんの5年生存率は94%、高周波ナイフによる切除で

    早期の大腸がんを高周波ナイフで切除する内視鏡治療を続けた結果、再発はほとんどなく5年生存率は約94%という高い治療成績を上げることができた、と国立がん研究センター(東京都中央区)の研究グループが発表した。大腸がんは国内で最も患者数が多いがんで、男女合わせて年間15万人以上が新たな患者となる。この治療法は「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」と呼ばれ、患者の負担が少ないのが特長。既に保険適用になって大規模病院を中心に普及しているが、研究グループは「国内だけでなく世界的な標準治療となってほしい」と期待している。 大腸や胃、道の壁は粘膜層、粘膜下層、筋層という3つの層からできているが、がんは粘膜層から発生する。同センターが開発したESDは、病変の下の粘膜下層に生理塩水やヒアルロン酸ナトリウムなどを注入。がんを浮き上がらせて高周波ナイフで病変周囲の粘膜を少しずつ切開し、粘膜下層から病変をはがす。

    早期大腸がんの5年生存率は94%、高周波ナイフによる切除で
    prna79
    prna79 2022/09/14
    “早期の大腸がんを高周波ナイフで切除する内視鏡治療を続けた結果、再発はほとんどなく5年生存率は約94%という高い治療成績を上げることができた、と国立がん研究センター…の研究グループが発表した。”
  • マヤ人とは何者だったのか? 古代文明の謎を解き明かす

    メキシコ、パレンケの「碑文の神殿」で発見されたマヤ戦士の頭部像。この神殿は7世紀の君主キニチ・ハナーブ・パカルの墓で、最大かつ最も保存状態が良いマヤのピラミッドのひとつだ。(DE AGOSTINI VIA GETTY IMAGES) 長く忘れられていた文明の痕跡は、中米ユカタン半島のあちこちに残されていた。スペイン植民地時代の修道院の地下にも、道路の下にも。その大半は草木に覆われ、ジャングルに埋もれていた。だが1830〜40年代、ユカタン半島を詳細に調査した英国人と米国人の探検家はすぐに、これらの謎に満ちた遺跡が考古学上の重要な宝であることを確信した。 発見された遺跡や工芸品は放棄されて荒廃しており、寺院やピラミッド、芸術品や文字といったそれらの役割は、当時はほとんど不明だった。それでも、米国人探検家のジョン・ロイド・スティーブンスは1841年に、これらは同一集団の人々が生み出したもののよ

    マヤ人とは何者だったのか? 古代文明の謎を解き明かす
    prna79
    prna79 2022/09/14
    “マヤ人の過去を伝えるものは考古学的な遺物がすべてだが、マヤ人は現在も生きている。現代の中米には600万人以上のマヤ人の子孫が生活し、古代マヤ語から派生した30以上の言語が用いられている。”
  • 【動画】巨大クジラが300頭を超える「大宴会」、撮影に成功

    これまで撮影されたなかでは最大規模を誇る、300頭超のナガスクジラの群れが採餌する様子。撮影者が「昔の海戦で砲弾が炸裂しているよう」と言うシーンは1:02前後から。映像はディズニープラスで配信中のナショナル ジオグラフィックの新番組、「バーティーのハイテク・アドベンチャー」用に撮影された。(解説は英語です) ナガスクジラ(Balaenoptera physalus)は体長20メートル以上、体重はおよそ80トンにもなる、地球で2番目に大きな哺乳類だ。しかし20世紀中に南半球だけでも70万頭以上が主に鯨油目的で乱獲され、ほんの数十年前まで絶滅が危ぶまれていたため、大群で餌をべる光景はもはや過去のものと考えられていた。 ところが今回、科学者と映像制作者から明るいニュースがもたらされた。300頭強の大群が、かつての餌場である南極海で餌をべる様子が記録されたのだ。 クジラが海面から潮を噴き上げる

    【動画】巨大クジラが300頭を超える「大宴会」、撮影に成功
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    prna79 2022/09/14
    「機会さえあれば、自然は回復できるのです。そう考えると勇気が湧いてくると同時に、自然の驚異に敬意を感じます」←南極海で300頭のナガスクジラの集団が撮影された。
  • 年間6万人が死亡、狂犬病について知っておくべきこと

    米テキサス州のエッカート・ジェームズ・リバー・コウモリ洞窟保護区の外で、厚手の白い手袋をはめてメキシコオヒキコウモリをそっとつかむ研究者。大半のイヌが狂犬病ワクチンを接種している国の場合、狂犬病はキツネ、アライグマ、コウモリといったそのほかの肉動物の間で感染が繰り返されている。(PHOTOGRAPH BY MILEHIGHTRAVELER, GETTY IMAGES) 2022年4月、米国ワシントンD.C.で、米下院議員を含む9人が野生のキツネにかみつかれた。同市の公衆衛生研究所は、安楽死させたそのキツネが狂犬病を持っていたことを確認した。 狂犬病は、アフリカとアジアの農村部を中心に、世界中で年間約6万人の死者を出している。主に動物にかみつかれることによって広がるこの病気は、発症すればほぼ100%の確率で死に至る。 「狂犬病は過去のものと思われがちですが、世界ではこの病気で10分間に1人

    年間6万人が死亡、狂犬病について知っておくべきこと
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    prna79 2022/09/10
    “しかしギブソン氏によると、狂犬病への最初の対応は自分でもできるものだという。「傷口を石けんと水で15分間洗うことで、狂犬病感染のリスクを大幅に減らすことができます」。”
  • 「人工島で国土倍増」のバーレーン 海洋生物の行方は?

    バーレーン南端の沖合の人工島群、ドゥラット・アル・バーレーンでは、10年以上前から建設工事が続いている。この写真は、2021年に国際宇宙ステーションから撮影された。ペルシャ湾の島国バーレーンは、さらに多くの人工島を建設しようとしている。(PHOTOGRAPH BY SERGEY KUD-SVERCHKOV, ROSCOSMOS VIA NASA)

    「人工島で国土倍増」のバーレーン 海洋生物の行方は?
    prna79
    prna79 2022/09/07
    “政府関係者は「土地の拡大はバーレーンの経済発展の要だ」と述べている。だが、一方で、人工島の建設は、気候変動に適応して生き延びようと苦闘している現地の海洋生物に、重大な環境コストをもたらす。”
  • バイソンが草原に戻ると植物種が86%も増える、30年かけて究明

    カンザス州カントンのマックスウェル州立動物保護区に立つ野生のアメリカバイソン。カンザス州には、トールグラス・プレーリーという危機にひんする生態系も存在する。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 過去29年間、米国カンザス州東部に広がるトールグラス・プレーリー(丈の高い草が広がる草原)の同じ区画を年2回ずつ歩き、見つけうる限りの植物種を集計してきた科学者たちがいる。その目的は、アメリカバイソン(Bison bison)と家畜のウシが生態系に与える影響を、これらの草動物がいない同様の区画と比較して明らかにすることだった。 暑くて、根気のいる、ダニだらけの仕事だが、とても重要な仕事だ。かつてトールグラス・プレーリーは南部のテキサス州の大部分から、さらにカナダ南部にまで広がっていた。それが今やかつての4%しか残っていない。腰

    バイソンが草原に戻ると植物種が86%も増える、30年かけて究明
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    prna79 2022/09/07
    “論文によれば、バイソンが草を食べていたトールグラス・プレーリーの区画では、約30年間で在来植物の種の豊かさが86%も上昇していたという。” 高校生物で学ぶ中規模撹乱説のようだ。
  • 人と野生生物をつなぐ、自然保護の未来

    この壮大な景観は、米国のかけがえのない場所に忍び寄る危険を物語る象徴でもある。ある大統領は、ここを聖域とする先住民の訴えを聞いて国立モニュメントに指定したが、別の大統領が政権の座に就くと、資源開発が許可された。ここには先住民の遺跡が多く残され、崖に造られた要塞型の住居は観光客に人気がある。写真家のスティーブン・ウィルクスは36時間にわたり2092枚を撮影し、うち44枚を選んでこの画像を制作した。「神々しさと美しさに心を打たれるだけではない。あらゆる場所で歴史を感じる」と彼は言う。 ウィルクスは1日の出来事を1枚の画像で表現するため、同じ場所から昼も夜も撮影し続け、多数の写真のなかから何枚かを選んで、こうしたデジタル合成画像を制作した。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN WILKES) 地球規模で気候が変動している今、国立公園や保護区を設けるだけでは米国の自然を守れない。あらゆる場

    人と野生生物をつなぐ、自然保護の未来
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    prna79 2022/09/03
    “動植物は生息に適した場所を必要としている。動植物の主要な脅威は、海では乱獲だが、陸と川や湖沼では生息地の喪失だ。生息に適した環境があるかどうかが、ほかのすべての保全戦略の成否を分ける。”
  • 「再び月面着陸へ」アルテミス計画いよいよ、9つの質問

    2022年3月17日に米フロリダ州のNASAのケネディー宇宙センターで行われた試験で、初めてロケット組立棟を離れるアルテミス1ロケット。(PHOTOGRAPH BY DAN WINTERS) NASA(米航空宇宙局)は現在、1972年以降で初めて、宇宙飛行士を月面に降り立たせることを目指しており、その中には女性も含まれることになっている。アポロ計画に続く21世紀の月面探査計画「アルテミス」は、早ければ2025年にも人類を月面に着陸させる予定だ。 その格始動となるミッション「アルテミス1」のロケットが、いよいよ8月29日にも打ち上げられる。無人で月を周回するミッションだ。 ギリシャ神話の月の女神にちなんで名付けられたアルテミス計画は、NASAとそのパートナー宇宙機関が月を繰り返し訪れ、宇宙への新たな足場を築くことを目的に立ち上げられた。月への長期滞在や火星の有人探査など、さらに野心的な宇宙

    「再び月面着陸へ」アルテミス計画いよいよ、9つの質問
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    prna79 2022/08/31
    “近年、NASAをはじめとする宇宙機関は月への野心を新たにしている。多くの科学的成果が期待されるだけでなく、将来の惑星探査の足がかりにもなるからだ。”
  • イヌはヒトへのストレスが減る遺伝子の変化でヒトと仲良しに?

    最古の家畜であるイヌは近縁種のオオカミとは異なり、ヒトと密接な関係を築いてきた。麻布大学獣医学部動物応用科学科介在動物学研究室の外池亜紀子博士、永澤美保准教授らの研究チームは、イヌは進化の過程でストレスホルモンに関わる遺伝子が変化し、ヒトへの依存度が高まったという説を提唱した。社会的な認知能力にも関係しているという。 研究では、ストレスホルモンであるコルチゾールの産生に関与する「メラノコルチン2型受容体」(MC2R)遺伝子の2つの変異がヒトとのコミュニケーションを発達させ、イヌの家畜化を促進させた可能性があると示唆している。研究成果は、2022年6月に学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。 オオカミから遠い犬種はヒトに助けを求める 研究チームは、一般家庭で飼育されている624頭のイヌに社会的認知能力を調べる2つの課題を与えた。1つめは実験者の合図を受けて餌を隠した容器を探さ

    イヌはヒトへのストレスが減る遺伝子の変化でヒトと仲良しに?
    prna79
    prna79 2022/08/31
    “イヌたちを柴犬、秋田犬、シベリアンハスキーなど遺伝的にオオカミに近いとされる犬種…と、トイプードル、ボーダーコリー、ミニチュアダックスフンドなどオオカミから遠い犬種…に分けて結果を比べた”
  • 「ヒトの平均体温は37℃」は本当か、実は下がるように進化中?

    赤外線で、人々の体温が周囲よりも高いことがわかる。ロンドンのジュビリーガーデンズで。(PHOTOGRAPH BY GILES PRICE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 150年もの間、米国では健康な人の平均体温は37℃とされてきた。だが、この値は正しくない。 少なくともこの20年間、専門家たちは、平均体温は実際にはもっと低く、およそ36.6℃であり、正常な体温の範囲は35.7℃から37.4℃と認識していた。それでも、保護者や医師たちの間で、37℃という数字は固定概念として定着し、ドラッグストアに並ぶ体温計や医療機関のウェブサイトにも表示されている(編注:日では1957年に医学誌に発表された論文に基づく36.89℃が一般的とされている)。 「医師も一般の人たちと変わりありません」と、米スタンフォード大学の感染症専門医、ジュリー・パーソネット氏は話す。「私たちは子ども

    「ヒトの平均体温は37℃」は本当か、実は下がるように進化中?
    prna79
    prna79 2022/08/28
    “37℃という基準値は過去には正しかったかもしれないが、いまでは基準値が変化している、とパーソネット氏は考えている。つまり、人間の体温が下がってきているのだという。 ”
  • 侵略的外来種のミノカサゴ、ついにブラジル沿岸にも定着

    ミノカサゴはもともとはインド洋から太平洋にかけての海域に生息していたが、おそらく人が放流したせいで、現在はカリブ海と西大西洋の一部に定着している。今回ブラジル沿岸でも数を増やしていることが分かった。欲は旺盛で、(人間以外には)はこれといった天敵もいない。(PHOTOGRAPH BY HUMBERTO RAMIREZ, GETTY IMAGES 海を泳ぐ魚の中でおそらくもっとも有害で侵略的とされるミノカサゴ。破竹の勢いで拡大する生息域が、北中米のメキシコ湾やカリブ湾と同じように、はるか南のブラジルからも報告された。 ミノカサゴは何年もの間、拡大を続けてきた。ミノカサゴがメキシコ湾で初めて見つかったのは1985年のこと。放流された観賞魚だったと考えられたが、その後生息域を米国の東海岸沖やカリブ海にまで急速に広げ、2010年ごろには南米沿岸でも確認された。 しかし、ベネズエラやトリニダード・ト

    侵略的外来種のミノカサゴ、ついにブラジル沿岸にも定着
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    prna79 2022/08/27
    「ミノカサゴがアマゾン川のバリアを突破すれば、その後はすさまじい勢いで生息域を広げることは分かっていました」 元は観賞魚として入ったらしい。釣ってみたい魚のひとつ。
  • 英国で海鳥が「前例のない大量死」、鳥インフルの強力な変異株で

    2022年6月6日、英ベースロック島の海岸付近に横たわるシロカツオドリの死骸。ベースロックにはこの鳥の世界最大の繁殖コロニーがある。(PHOTOGRAPH BY RACHEL BIGSBY) 英国北部のスコットランドに位置するシェトランド諸島の狭い地峡で、みすぼらしい姿の鳥が一羽、そばを通り過ぎる人々を気にもせず砂にうずくまっている。灰と白のまだら模様の羽が風に煽られても、その若いカモメは楽な姿勢を取ろうともしない。つい最近始まったばかりの新たなトラブルの兆候だ。 オオカモメは、カモメとしては世界最大の種であり、成長すれば翼を広げた幅が1.6メートル以上にもなる。しかし、この個体が北大西洋の空を飛ぶことはもうないだろう。 同じ浜辺に横たわる数十羽のシロカツオドリも、周辺の島々に散らばる無数の死骸も同様だ。彼らの姿はまるで空から堕ちた天使のようで、頭は後ろに反らされ、翼は広がり、ブルーベリー

    英国で海鳥が「前例のない大量死」、鳥インフルの強力な変異株で
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    prna79 2022/08/27
    “ケリー氏はほぼ毎週、防護具に身を包み、鳥たちが集まって水浴びをする内陸の水域に散乱している50羽ほどの死骸を回収、焼却する。死骸がウイルスの拡散を加速させると考えているからだ。”
  • 未踏の1200m崖の初登攀に成功、オノルド氏がグリーンランドで 動画と写真10点

    高さ1200メートルと世界最高レベルの岩壁の初登攀(とうはん)に、有名なクライマーであるアレックス・オノルド氏とヘイゼル・フィンドレー氏が成功した。8月16日の昼、2人は不安定な岩や寒さ、突然の嵐などと闘いながら頂上に到達した。(参考記事:「命綱なしのクライマーはかくして巨岩を制覇した」) 2人が挑んだ岩壁はグリーンランド東部、スコアズビー湾にある氷に覆われたフィヨルドの海からそそり立っており、地元ではイングミコルティラク(Ingmikortilaq、グリーンランド語で「離れているもの」という意味)と呼ばれている。今回オノルド氏らが登攀に成功するまでは、世界で最も高い未登攀の海崖の1つとして知られていた。(参考記事:「ロープなしで900mの絶壁を初登攀、米ヨセミテ」) オノルド氏は、ベースキャンプから衛星電話でインタビューに応じ、「私たちは、地図から『飛び出して』ここに来ました」と話した

    未踏の1200m崖の初登攀に成功、オノルド氏がグリーンランドで 動画と写真10点
    prna79
    prna79 2022/08/27
    「けれども、人工衛星が何基あっても、ヘリコプターや飛行機でどれだけ科学データを収集しても、地上で長靴を履いてデータを収集するのに及ばないことがあるのです」
  • 絶滅動物フクロオオカミを遺伝子編集で復活へ、計画が本格始動

    フクロオオカミの剥製標。現在、1936年に絶滅したフクロオオカミを復活させようという研究が進められている。(PHOTOGRAPH BY ROBB KENDRICK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 絶滅した動物を復活させて、野生に戻すという「脱絶滅 」計画が現実味を帯び始めている。生態学的に重要な役割を担っていた動物を元の生息地に戻すことによって、その地域の生態系全体が恩恵を受けるだろうと、この計画の支持者たちは主張している。 研究室で作られた動物は、絶滅した動物と全く同じ種になるわけではなく、現存する近縁種によってそのDNAを補われたハイブリッド種になる。脱絶滅計画として最もよく知られているのは、アジアゾウのDNAを使って絶滅したマンモスを復活させようという試みだ。米ハーバード大学の遺伝学者ジョージ・チャーチ氏がこの試みに長いこと取り組んできたが、最近になって750

    絶滅動物フクロオオカミを遺伝子編集で復活へ、計画が本格始動
    prna79
    prna79 2022/08/24
    “遺伝子工学の観点からは、ケナガマンモスを復活させる方がフクロオオカミを復活させるよりも簡単かもしれない。フクロオオカミとフクロアリクイよりも、ケナガマンモスとアジアゾウの方が遺伝的に近いからだ。”
  • 恐竜の滅亡に第2の小惑星衝突が関与していたか、痕跡を発見

    小惑星衝突の断面図。約6600万年前に現在のメキシコ沖に衝突してチクシュルーブ・クレーターを形成した小惑星は、当時生息していたすべての生物種の4分の3を絶滅させた。このほど西アフリカの海岸で新たな衝突クレーターらしき構造物が発見され、大量絶滅の物語に新たな展開がもたらされた可能性がある。(ILLUSTRATION BY CLAUS LUNAU, SCIENCE SOURCE) 今から約6600万年前、地球上の生命の歩みは永遠に変わってしまった。メキシコのユカタン半島の海岸に直径10キロメートルの小惑星が激突したからだ。 大津波が押し寄せ、大地は燃え広がり、岩石の蒸発によって放出されたガスは気候を激しく変動させた。これらの天変地異により、ほとんどの恐竜(非鳥類型の恐竜)を含む全生物種の約75%が絶滅した。(参考記事:「小惑星衝突「恐竜絶滅の日」に新事実、1600km先のガスが155℃に」)

    恐竜の滅亡に第2の小惑星衝突が関与していたか、痕跡を発見
    prna79
    prna79 2022/08/24
    1つの天体が壊れてそれらが連続して落ちる例としては木星に落ちたシューメイカーレビー第9彗星を思い出す。
  • 「ネコとトラくらい違う」鳥たちの子を発見、科学者困惑

    バードウォッチャーのスティーブン・ゴッサー氏は米ペンシルベニア州ローレンス郡の森を散歩していたとき、アカフウキンチョウのような声を耳にした。 このカラフルな鳴き鳥は見つけにくいことで有名だ。そのため、ゴッサー氏はその姿を一目見ようと、「チックバー」という陽気な鳴き声を追い掛けた。 ようやくその鳥が姿を現したとき、ゴッサー氏はアカフウキンチョウではないと確信した。オスの鮮やかな赤い体でも、メスの繊細な黄色い羽根でもなかったためだ。ゴッサー氏が目撃した鳥は、翼が茶色で、胸に斑点があり、喉がムネアカイカルのような赤い羽根に覆われていた。 ゴッサー氏は2020年7月に見たこの鳥について、「とても困惑しました」と振り返る。ゴッサー氏は10年以上前からバードウォッチングを行っているが、「ムネアカイカルがアカフウキンチョウのように鳴く」のを聞いたことはなかった。 ゴッサー氏はこの鳥の正体を知りたいと思い

    「ネコとトラくらい違う」鳥たちの子を発見、科学者困惑
    prna79
    prna79 2022/08/24
    “2種が枝分かれしたのは1000万年以上前で、イエネコとトラくらい違う。これほど遠縁であるにもかかわらず、交雑に成功したのは不思議なことに見える。しかし、繁殖に関して言えば、鳥類は哺乳類とルールが異なる。”
  • 新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか、後遺症との関連は

    新型コロナウイルスに感染後、肺の状態を見るためにローマの病院で胸のCTスキャンを行う患者。(PHOTOGRAPH BY MARCO CARMIGNAN) 新型コロナウイルス感染症の患者の大半は2週間以内に急性期から回復する。だが、ウイルスのかけらは必ずしもすぐに消え去るわけではない。入院した患者を対象とした過去最大規模の研究から、一部の患者ではウイルスの残骸が数週間から数カ月間にわたって体内に残り続け、重症度や死亡率と関連があることがわかった。 5月11日付けで学術誌「GeroScience」に発表された研究によると、PCR検査で最初に陽性と判定されてから14日後以降にもウイルスの遺伝物質であるRNAが残っていた場合は、そうでない例と比べて、症状がより重くなる、せん妄を経験する、入院が長期化するといった傾向がみられ、また死亡のリスクも高まるという。 ワクチンあるいは過去の感染から得られた免

    新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか、後遺症との関連は
    prna79
    prna79 2022/08/20
    “その結果判明したのは、患者の42%で、最初の陽性判定から14日以上にわたってPCR検査で陽性が続いていたことだった。さらにそのうちの12%が90日以上たってもまだ陽性となっていた。陽性の最長記録は269日後だった。”