火災で全焼した作家太宰治の代表作「斜陽」に関連した建物「雄山荘」=26日午前9時56分、神奈川県小田原市で共同通信社ヘリから 『斜陽』は太宰が恋人の日記をもとに執筆したとされるが、雄山荘はこの恋人が戦時中に疎開していた山荘。 太宰自身も昭和22年に滞在しており、作中には、自然豊かな雄山荘周辺の様子が描写されている。 もともとは昭和初期、東京の実業家の別荘として建てられたもので、市や地元住民らが太宰ゆかりの文化財として保存、公開を摸索していたが実現に至らず、老朽化が進んでいた。 この数年、神奈川県では文化財を焼失する火災が相次いでいる。 平成19年5月と20年1月には藤沢市の旧モーガン邸が2度にわたり全焼した。旧モーガン邸はJR東京駅前の旧丸ビルを設計したJ・H・モーガンが昭和6年に自宅として建造。地元で保存運動をしていたさなかの火災だった。 今年3月には横浜市戸塚区の旧住友家俣野別邸が、同