4月に幻冬舎文庫から出た、北野武「全思考」は、意外な名著でした。 ビートたけしが人生論やお笑い論や映画論を語ってるんだから、ハズレになりようもないんだけど、たけし本の中には、ちょっとテーマがボヤけちゃってるようなものもいくつかあるし、あんまり的を射てなかったりするものもある。 この本は、そんなことなかった。行きつけの料理屋で、たけしが色んなことを語る、みたいな妙な体裁の本なんだけど、コンパクトにまとまってて読みやすい。特に、お笑い論を多めに語ってくれてるのがうれしい。 面白かったのは、芸人の修業の場としての、ストリップ小屋と演芸場との違いについて語っている部分。 (アメリカと日本の、ストリップと笑いの文化の歴史などをひとくさり語った上で) 俺の時代のストリップ劇場というのがまさにそうで、お笑いを見に来ている客なんてめったにいない。そういう舞台で鍛えられるから、浅草の芸人はすごいってよく言わ
![ビートたけしが語る、ストリップ小屋と演芸場との違い - 死んだ目でダブルピース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8df7af40a4fe9a7f9d45156d4a55588ebea76810/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51Y2p-WaDCL._SL160_.jpg)