生活苦の国民に対して高金利で現金を貸し付ける銀行カードローンの残高が急増し、多くの自己破産者を生んでいます。日本弁護士連合会(日弁連)は「多重債務問題の再燃を招くおそれもある」と指摘します。(杉本恒如) 銀行カードローンは銀行が発行する専用カードを使い、現金自動預払機(ATM)などで現金を借りられる消費者金融の一種です。各銀行が定める利用限度額(500万~800万円程度)まで無担保で借り、事業目的を除き自由に使えます。最高金利はサラリーマン金融(貸金業者の個人向け融資)並みに高く、三井住友銀行14・5%、三菱東京UFJ銀行14・6%、みずほ銀行14%などです。 生活苦が背景に 銀行カードローンの貸付残高は安倍晋三内閣発足後の2013年から急増。16年には5兆4377億円に上り、サラ金など貸金業者の貸付残高2兆5544億円の2倍を超えました。(グラフ) カードローンを利用する理由は「生活費不