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ブックマーク / zarudora.hatenablog.com (5)

  • 「壁の時代」の後で/中で - 猿゛虎゛日記

    今から20年前の1989年11月、東西ベルリンを隔てていた「ベルリンの壁」が崩壊しました。実際にこれが歴史的な事件であったことは事実ですが、「西」側のメディアは、この「壁の崩壊」という事件を、「社会主義の崩壊」を象徴する出来事として宣伝しました。「壁」というのは、東西ベルリンの人々の行き来をへだてる物理的なものであると同時に、「東」側の社会主義体制の「不自由」を象徴するものとみなされました。壁が崩壊した、ということは、「自由」と「民主主義」を求める民衆によって自由を抑圧する社会主義体制が打ち倒された、ということとほぼイコールの出来事として理解され、ベルリンの壁崩壊の映像は、その後もテレビなどでしつこく繰り返して使われました。 というわけで、「社会主義崩壊以後」の世界、とは「壁崩壊以後の世界」であり、すなわちそれは「自由と民主主義の勝利した後の世界」であるかのようにみなされたわけです。しかし

    「壁の時代」の後で/中で - 猿゛虎゛日記
  • まあ、皆ほんとに労働しない(と思われている)人嫌いだよね - 猿゛虎゛日記(ざるどらにっき)

    野宿者に対する、あるいは野宿者排除に反対する人へのバッシングに向ける、「フツーの」人々の大変な熱意、というのにはおどろかされます。これは、「まあ、皆ほんとに労働好きだよね」の正確なうらがえしである、「まあ、皆ほんとに労働しない(と思われている)人嫌いだよね」だと思うのですが、すこしそのへんに関連する話を紹介してみます。 さて、大人たちのなかには、若者をバッシングして「フリーターだのニートだの、仕事をする気のない怠け者の若者が増えているのはこまったことだ」と言う人もいます。しかし、「そうした見方は誤解だ、若者は仕事をしたがっているのであり、若者に正社員の仕事がないのがいけないのだ。増えているのは、怠け者の若者ではなく、非正規雇用で過酷な条件で労働をしているワーキングプアーの若者だ」という考え方もあります。左翼の日共産党のスローガンはそうした考え方をふまえています。街にはってある日共産党

  • がまんする人/しない人/させられている人 - 猿゛虎゛日記

    昨日の日記のブックマークコメント # 2008年09月02日 sirobu sirobu 社会 家じゃなくても実際にそんな図書館を利用するかって言うと… 電車にヤツラが乗ってきたら臭いに耐えかねて車両が丸々空いたりするんですぜ?(強調引用者) これはつまり、「実際どれほど耐えがたい臭いがしているのかおまえは知っているのか?」ということなのでしょうか? で、思い出したのですが。 モンスターなんとかというのはいろいろありますが、モンスター・フィロソファーと言えば、日の場合、なんといっても、中島義道先生です。で、その日が誇るモンスター・フィロソファーの中島先生は、『うるさい日の私』他で、だいたいこんなことをおっしゃっています(いまてもとにがないので、だいぶ昔に読んだうろおぼえの記憶にしたがって書いています。中島さんの議論の正確な紹介ではないのであしからず。) 中島さんは、現代の日の街中

    がまんする人/しない人/させられている人 - 猿゛虎゛日記
  • これはひどい観念論者ですね - 猿゛虎゛日記

    たまたま見たNHK9時のニュース。「なぜ減らない 戸籍のない子ども」という特集を途中から見た。 民法772条の「離婚後300日以内に生まれた子は前の夫の子とする」といういわゆる「300日規定」のため、子供が無戸籍になってしまうケースがある。いわゆる無戸籍児の問題である。 戸籍制度というもの自体が差別だが、この300日規定なるものは、明治時代にできたもので実情に合わない、とかそういうこと以前に、そもそも「貞操義務に反した」*1女性に対して(しかもその子供をいじめることで卑劣にも)嫌がらせをする、という目的がみえみえな、まあ「差別が法律という服を着て歩いている」というようなものだろうか。そういう法律はめずらしくないが。 さて、ニュースでは、この無戸籍児が役所に受けた仕打ちについて証言する母親のインタビューがあった。戸籍がないことで、子供は、定期健診や予防接種などが受けられず、母子手帳は空白のま

    これはひどい観念論者ですね - 猿゛虎゛日記
  • 野生の言語 - 猿゛虎゛日記

    1976年に公開*1(撮影は1972年)のサルトルのドキュメンタリー映画『sartre par lui-meme』は、youtubeで英語字幕版が一部見られます。 で、↓こちらが、字幕inで日語字幕がつけられたバージョンです。 http://jimaku.in/w/85vEXo7Wntk/YTLWbjxC_be この日語字幕は、1977年に人文書院から発行された、シナリオの翻訳『サルトル──自身を語る』(海老坂武訳)を参照してるみたいですよ。 サルトル―自身を語る (1977年) 作者: 海老坂武出版社/メーカー: 人文書院発売日: 1977/09メディア: ?購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る冒頭部分に出てくる講演は、「合法性が正当性を虐殺するとき」という拙論でも取り上げた、1972年にベルギーのブリュッセルで行われた講演の一部です。この全体は、「司

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