こんにちは、シナリオライターの各務都心(@toshinthepump)です。古今東西の傑作と呼ばれるゲームを、シナリオの面から掘り下げてみようという企画「ゲームシナリオの解剖学」第24回は、『ロマンシング サ・ガ2』を取りあげる。今回もネタバレが出てくるので、先の展開を全く知らないで遊びたい方は注意していただきたい。 1993年、SQUAREから出た伝説のRPG――それが『ロマンシング サ・ガ2』(以下「ロマサガ2」)である。どこへでも行ける「フリーシナリオ」という設計、「閃き」や「陣形」や「見切り」を主体とした戦闘システム、神話については雄弁なのに人間同士の会話は簡素という特徴的すぎる文体……「サガ」シリーズにしかないオリジナリティは今作でとくと見ることができる。 筆者は『サガ スカーレット グレイス 緋色の野望』や『サガ フロンティア リマスター』をプレイし、遡る形で『ロマサガ2』をプ