昨今の社会問題を例に、その根本的な原因について問う山口氏に、人は「他人からどう思われるか」や「自分のためになるか」で物事を判断しているからだと指摘する岸見氏。間違っていると感じたならば、賛同者が現れることを信じて指摘する勇気を持ってほしいと岸見氏は説く。 「第1回:自由と責任を引き受けるということ」はこちら> 「第2回:人類を信頼して、声を上げる勇気を」 「成功主義者ほど御し易いものはない」山口 このところ、カルト宗教の問題や有名企業の不祥事などが相次いでいますが、それらの問題の本質には共通点があると思います。それは法的、あるいは道義的な問題を以前から指摘され、内部の人たちも認識していたにもかかわらず、自浄作用が働かなかったこと、さらに本来であればそうしたことを告発すべきジャーナリズムが一部しか機能せず、何らかの大きな力がなければ物事が動かなかったということです。特に宗教問題ではテロルとい