携帯電話料金を延滞すると「利用停止予告」が送られてくる。予告書には電話番号が書かれており、コールセンターには、さまざまなお客から「支払い延期の依頼」の電話がかかってくる。一体どんなやりとりが繰り広げられているのか。実録ルポ『コールセンターもしもし日記』(三五館シンシャ)より紹介しよう――。 オペレーターデビュー初日…執拗にゴネる客 ついにオペレーターデビューの日が来た。 ただひたすらに緊張しかない。緊張のしすぎで指先が冷たくなっている。やさしいお客ならいいが、怒鳴りつけてくるような人に当たったらどうすればいいのか。できることならコールセンターのどこかに障害が発生して、電話が鳴らないまま1日が終わってほしい。そんなことまで考えてしまう。 障害など発生するわけもなく、業務が始まる。 電話は半分以上が支払い延期の依頼(※1)だった。料金を払わないと利用停止予告が自動的に送付される。それにはこのま