日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 (前回から読む) ■石ノ森章太郎が明かしたこと 1960年代の後半、石ノ森章太郎氏はある作品に執着し、なんとしてでもその要素を自作に取り入れてみたかったのだと思う。 「神々との闘い編」の元ネタ、いやそれどころかブラック・ゴースト(黒い幽霊団)との戦いを終えて以降の『サイボーグ009』の方向性を決定づけたもの、それはおそらく日本SF史に名高い小松左京氏の名作『果しなき流れの果に』だ。 『S-Fマガジン』の1965年2月号から11月号にかけて連載され、翌1966年に単行本にまとめられた『果しなき流れの果に』は、日本SFの金字塔であり、日本SFのオールタイムベストを選べば毎回のように1位になる名作中の名作だ。 では、以下に『果しなき流れの