エッセンスインヘアミルクは美容液入りの洗い流さないトリートメントで、11年に発売した。オルビスはスキンケアを得意とするブランドであり、当初は“サブ商品”の扱いで、店頭にも並べていなかった。 この商品が注目を集めるきっかけになったのは、18年ごろの大規模なリブランディングだ。小林社長は、低迷していたオルビスを立て直すべく構造改革を実施した。 同社はもともとカタログ通販をメインに事業を行っていたが、化粧品に限らず、ダイエット食品やパジャマ、台所洗剤など大量の商品を扱う“なんでも屋”になってしまっていたという。 「周辺商材にメスを入れ商品数を絞り、私たちはスキンケアを中心としたビューティーの会社だというイメージを明確にしたいと考えていました。 なぜ商品数が増え続けていたのかというと、新商品を出せば、たとえ大して売れなくても一定の売り上げが上がるからです。リブランディングに際し、年間の売上高が一定