批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。 年末・年始に読んだ本の中で、「この本は多くの人々に読んで欲しい」と思った本の紹介をしたいと思います。私がいま特に書評したい本は、孫崎享著『日米同盟の正体』(講談社現代新書、2009年3月刊)とリチャード・クー、村山昇作『世界同時バランスシート不況』(徳間書店、2009年9月刊)の2冊です。本日は、リチャード・クー氏らの『世界同時バランスシート不況』を紹介したいと思います。 私は本ブログで、リチャード・クー氏に関しては一方で評価しながら、他方で批判もするというアンビバレントな対応をとってきました。私は、基本的にクー氏を応援したいので、「ああ、申し訳ないことしたかなあ」と若干自責の念を持っています。というのも、Google で「リチャード・クー」と検索すると、私がずいぶん前の2005年2月に