1編成約1300席の東海道新幹線を10分できれいに整える東京駅の座席清掃・点検作業に、強い味方が現れた。AI(人工知能)を駆使した新たな機器の名は「座席ぬれ検知装置」。いったいどんな機能を備えているのか。また、その作業の時間は機器の導入によりどれほど短縮されるのか。 最高時速285キロで東へ西へと駆け巡る東海道新幹線の折り返し地点、東京駅。ここには連日、1班あたり44人の整備スタッフが8班態勢で待ち構える。1編成16両、1日平均117編成、延べ約15万2100席(2019年度実績)の点検や整備をこなすためだ。 JR東海によると、1編成にかける点検や整備の時間は10分。その間に瓶や缶を回収し、座席のヘッドカバーを交換し、床の拭き掃除、掃き掃除をする。その早業はテレビ番組でたびたび紹介され、外国人観光客から拍手が起こることもあるという。