中野剛志の『奇跡の経済教室:大論争編』、そのp104あたりから MMTは、次のように説明しています。 まず、政府は、通貨(円、ドル、ポンドなど)を法律によって決める。 次に、国民に対して、その通貨の単位で計算された納税義務を課す。 そして、政府は、通貨を発行し、租税の支払い手段として定める。 これにより、通貨には、納税義務の解消手段としての「価値」が生じる。 その結果、人々は、通貨に額面通りの価値を認めるようになり、その通貨を民間取引の支払いや貯蓄などの手段としても利用するようになる。こうして通貨が流通するようになる。 要するに、人々がお札という単なる紙切れに通貨としての価値を見出すのは、その紙切れで税金が払えるからだと言うのです。 言い換えれば、たんなる紙切れに過ぎない紙幣に価値があると信頼されているのは、政府が、紙幣と「納税義務」との交換を保障しているからだということです。 通貨の価値