世の中にはダメな議論が溢れている。 論点のすり替えや人格攻撃は当たり前、「議論=相手を言葉に詰まらせること」だと勘違いしている人はあまりにも多い。 空手やボクシングに「型」があるように、議論にも「型」がある。どんな議論も、一定のパターンにしたがって組み立てられている。その組み立て方が緻密であればあるほど、打たれ強い、強靱な主張ができる。大して難しい「型」でもないのに、身につけている人がこんなにも少ないのはなぜだろう。 それはたぶん、議論のやり方が“打ち出の小槌”だからだ。 「型」を知っているだけで、それを知らない相手よりもはるかに優位に立てる。ライバルよりも優れたプレゼンができるようになるし、ケンカを売られたときに返り討ちにできる。不都合な反論をされたら、論点のすり替えのような「型破りの手」を使ってやろう。それが卑怯なことだと、「型」を知らない人には気づかれない。「型」を知っているだけで、