亜鉛は、動物性食品や全粒粉に多く含まれる栄養素です。 生命の維持や細胞の正常な分化に深く関わっており、不足すると色々な不定愁訴の原因になります。体内の様々な酵素を正常に働かせるために必須のミネラルです。 ヒトでの欠乏症が知られるようになったのは1960年代に入ってからで、1970年代には亜鉛欠乏による味覚障害も発見され、現在、入院患者さんの静脈栄養などでももっとも注目されているミネラルのひとつです。 亜鉛の分布 亜鉛は大人の体内に約2g含まれており、鉄の次に多い微量ミネラルとなっています。 前立腺、骨・骨髄、眼の脈絡膜、筋肉などにたくさん含まれており、コラーゲン合成に関わるため皮膚にも多く存在しています。 亜鉛の吸収 食べ物から摂取された亜鉛は小腸で吸収され、その吸収率は約30%といわれています。そして年齢とともに亜鉛の吸収率は低下します。吸収された亜鉛は、その多くがタンパク質とくっついて