絶滅の危機にある西アフリカのライオンは、これまで群れを形成しないと考えられていた。しかし、ここセネガルのニョコロ=コバ国立公園では、発信器付きの首輪をつけたメスのフローレンスが、群れのメンバーであるほかのメスと一緒に横になっている姿が見られた。(Photograph by John Wendle) アフリカ西海岸の国セネガル。その南東の端にあるニョコロ=コバ国立公園は、1981年にはユネスコの世界遺産に登録された広さ9000平方キロメートルの生物圏保護区だが、その存在はほとんど知られていない。セネガル国立公園局と野生ネコ科動物の保護団体「パンセラ(Panthera)」は、ニョコロ=コバに生息する約30頭のライオンを、地域絶滅の危機から救うために奮闘している。 ニョコロ=コバのライオンは、その獲物となる動物たちが密猟の危機にあるばかりでなく、ライオン自身も密猟の対象となっているのではないかと