筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者への嘱託殺人事件で、共犯とされる医師を診察せずに診断書を交付したとして、京都府警捜査1課と中京署は15日、医師法違反の疑いで、仙台市の医師大久保愉一(よしかず)被告(42)=嘱託殺人罪などで起訴=を追送検した。捜査関係者への取材で分かった。 捜査関係者によると、大久保被告はともに同罪などで起訴された医師の山本直樹被告(43)=東京都港区=から依頼を受け、健康状態に問題がないという診断書を無償で作成したとみられるという。山本被告は2016年に都内でクリニックを開業していたが、山形県内の病院で働くために診断書を提出していた。 大久保被告の追送検容疑は18年10月ごろ、当時勤務医だった宮城県内の病院で山本被告に対して診察をせずに診断書1通を作成し、メールで送付した疑い。 捜査関係者の説明では、診断書は大久保被告が経営する宮城県名取市のクリニック名義で交付され