「コロワイド社からの提案の取り下げは、当社の意見表明(反対)に何ら影響を及ぼすものではありません」。9月15日、シダックスが公表したリリースには、反対を貫こうとする取締役会の意思が現れていた。 8月30日から始まった、オイシックス・ラ・大地によるシダックス株のTOB(株式公開買付)。9月初旬、外食大手のコロワイドがシダックスのフード関連事業の買収に名乗りを上げるなど、事態は混沌としていた。だが、コロワイドは9月14日、「混乱を回避するため」として、買収提案を突如取り下げた。 これでTOB成立に向けて動き出すかと思われたが、事はそう簡単に進まない。シダックスの取締役会がTOBに対して反対し続けているためだ。 株主間契約を履行するためのTOB これまでの経緯を簡単に振り返っておこう。 今回のTOBの1株あたり買付価格は541円。TOB公表直前のシダックスの株価である635円よりも安い、ディスカ