第1.戦争の違法化から「武力の行使と武力による威嚇」の禁止へ 1.20世紀前の戦争と紛争の平和的解決 (1)17~18世紀の欧州における国際法の形成 この時期において今日の国際法の原型が形成された。戦争には、正しい戦争と不正な戦争があり、正当な根拠をもち正当な主体がおこなう戦争は、国際紛争を解決し、法を実現する手段とされた(正戦論)。 国際法の最大の存在理由は、国家間の争いを防止し争いの暴力化を回避すること、武力紛争が始まった場合には、その武力紛争を一定の枠内に封じ込めて終結の枠組を提供し、回復された平和の恒常化をはかることにあった。 (2)19~20世紀初頭の欧州における支配的な国際法秩序観 軍事思想家であるクラウゼヴィッツは、1832年刊行の「戦争論」において、「戦争は他の手段をもってする政治(政策)の遂行である」と述べ、外交だけでは国家間の紛争を防止し解決できなかった場合には、国家の