へなお ▶脳神経外科専門医でアラフィフおじさんの「へなお」です。▶日々脳の手術、血管内治療、放射線治療を中心に某総合病院で勤務医をしています▶一般の方でも脳についてわかりやすく理解していただけるように、あなたのまわりのありふれた日常を長年の経験からつちかった情報をもとに脳科学で探っていきます▶多くの方に脳に興味をもっていただき、少しでもこれからの生活の役に立つ知識をつけていただければと思います!
毎年8月になると、多くの日本人がアジア・太平洋戦争のことを思い出す。とりわけ、今年は大人気のNHK朝ドラ「虎に翼」でも描かれているので、あの戦争は何だったのかと、改めて考えた方も多いのではないだろうか。 そこで今回は、太平洋戦争を扱った1冊の書籍から教育行政や学校教育の実情を考えたい。戸部良一ほか(1991)『失敗の本質:日本軍の組織論的研究』(中央公論新社)だ。とても有名なロングセラー本で、政治家や経営者にはこの本を「座右の1冊」とする人も多くいる。初版は1984年で、40年前のものだが、こんにちにもとても参考になる。 妹尾昌俊(せのお・まさとし) 教育研究家、一般社団法人ライフ&ワーク代表 徳島県出身。野村総合研究所を経て、2016年に独立。全国各地の教育現場を訪れて講演、研修、コンサルティングなどを手がけている。学校業務改善アドバイザー(文部科学省委嘱のほか、埼玉県、横浜市、高知県等
「決められた正解を素早く出す」ことが優秀な人とされた時代から「自ら正解をつくる」ことができる人の時代へ。「正解がいくつもある時代」になった今、自分たちで正解をつくっていく必要がある。そして自分たちで正解をつくるとは、仮説ー実行ー検証を回していくことにほかならない。そのためのポイントを丁寧に解説、これから私たちが身につけるべき思考法を明らかにした書籍『新失敗学 正解をつくる技術』から注目の章をピックアップしてお届け。 東大工学部で感じた違和感 私が東京大学に入学したのは1960年のことです。その後、機械工学科修士課程を出てから日立製作所に就職しましたが、2年後に助手として大学に戻り、2001年に定年で退官するまで30年余、工学部で教員生活を送りました。 私が所属していた東大工学部は、優等生がゴロゴロいました。もちろん百人いれば数人は、「こいつは本当に頭がいい」と感じる、ものごとの本質を突き詰
厚生労働省による、新型コロナウィルス 接触確認アプリ COCOA。そのAidroid版で2020年9月末より、アプリ利用者との接触通知が到達していないことが判明しました。 様々な混乱や紆余曲折を経て、プライバシーに配慮してリリースしたこのアプリが4ヶ月ほどの間、半数近くのシェアを持つプラットフォームで機能してなかったことは、私自身使ってきただけに非常に残念です。 今回の投稿は、にゃんこそば さんのこちらの投稿を発端とした分析に触発されて考えたことを述べています。改めてお礼を申し上げます。 いくらなんでも2.9億→396万はないだろうと思い、事実関係を確認。 2億9448万円はCOCOAではなくHER-SYS全体の委託費で、FIXER・日本MS・エムティーアイは並列の関係にある模様。(別々の部分を担当している) システム関係の問題をなんでも中抜きのせいにするのは危ない。https://t.c
兄弟ならではの息の合った正統派しゃべくり漫才で、若者を中心に幅広い層から人気のお笑いコンビ「ミキ」。弟の亜生さんは、大学を卒業後、介護会社の社員を経て、お笑い芸人になった異色の経歴の持ち主。 会社員を経たからこそ、「お客さんが『わかる!』と思える共感ネタが作れるようになった」という亜生さんに、芸人になるまでの紆余曲折や、ブレイクするまでの葛藤を伺いました。 大学卒業後は、芸人にはならず介護の道へ 三木亜生(みき あせい)。1988年7月22日生まれ、京都府出身。2012年4月、兄・昴生(こうせい)とお笑いコンビ「ミキ」を結成。ボケ担当。趣味はフットサルで、学生時代に静岡県の大学選抜に選ばれたこともある。 ──大学では海洋系の学部で勉強していたと聞きました。 亜生さん(以下、亜生):そうなんです。本当はイルカの調教師になりたくて、高校を卒業したら専門学校に行こうと思っていたんです。でも両親に
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、真田幸村、上杉謙信……。歴史に名を残す英雄たちは、どのような失敗を経験し、そこから何が学べるのか。日経BPから『歴史の失敗学』を刊行した歴史家の加来耕三氏が、独自視点の軽快かつ濃密な歴史物語で25人の英雄たちの“知られざる失敗の原因”を明らかにし、ビジネスパーソンに役立つ教訓を浮かび上がらせる。 今回取り上げるのは徳川家康。己の無能さを客観的に見ることができた稀有な人物だった。武田信玄に負けた屈辱の戦いから得た教訓を生かせたことが関ヶ原の勝利につながった。家康の失敗に学ぶ力とはどのようなものなのか。加来氏に聞いた。 徳川家康はずる賢く、したたかなイメージが強い人物です。関ヶ原の戦いでも小早川秀秋が裏切るように仕向けることで、勝利を手にしました。一方で、265年間も続くことになる徳川幕府の基盤を揺るぎないものにした用意周到な性格でも知られます。 加来耕三氏(以下
これまで1200人以上の失恋話や恋愛相談に耳を傾けてきた恋バナ収集ユニット「桃山商事」の代表・清田隆之氏。清田氏は異性愛者の女性から、不可解な言動を無自覚にくり返す男性への悩みを話されることが多いという。女性たちが男性に対して抱えている不満や疑問とは、いったいどんなものなのか? ここでは、清田氏が女性たちから聞いてきた「男に対する不満や疑問」の数々を紹介しながら、男性が抱える問題点について考えていく『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』(双葉文庫)より一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く) 「絶対にしない」と言い切れる男性はどれだけいるのか ・職場の男性をちょっと褒めたら、「俺に気があるのでは?」と勘違いされた ・2人きりになった途端“オトコ”を出してくる仕事相手がいて困っている ・クライアントと仕事の打ち上げで食事に行ったのに、いつの間にか口説かれていた
中高年の逆転の発想法を 人生の大先輩の知恵に学ぶ ・・・のもいいもの こんにちは、中高年の百萬です。 誰でも歳とともに、体力、気力、知力が低下していきます。 それは仕方がないこと・・・ けれど毎日を少しでも元気に 楽しく過ごすには、中高年はどうすればいいのでしょうか? その方法はいろいろあると思います。 たとえば、自分の好きな方面で、知的好奇心を高めるのもその1つ・・・ そんなことから、会社の教育メンバーとの雑談で・・・中高年はつねに新しい知識を吸収するのも重要だけど、人生の大先輩たちの知恵を再確認するのもいいのでは? そんな意見が出て、なるほど・・・と。 そんなことから、今の中高年が若きころに読んだことのあるかもしれない 著者の本の中から、自己啓発の知恵を抜き出してみようということに・・・ 今回は、奇抜な発想法を考案し続けた 糸川英夫さんの本を読み直してみて、気づきがありましたので お知
政府が進める「GIGAスクール構想」のもと、小中学生の子どもたち一人ひとりに情報端末(ノートPC、タブレット)はほぼ行き渡った。 一方、他の先進国と比べて、日本の学校でのICT(情報通信技術)活用は10年、20年遅れてきた、と見る識者もいる。コロナ危機で端末整備が一気に進んだことで、やっと日本の教育が大きく変わるかもしれない。そう期待する人も多い。 だが、そう楽観視できるだろうか?本稿では、直近の状況、変化の有無を観察した上で、今後に向けた課題を整理する。 ■96%の自治体で端末整備完了、残り4%は一部端末のみ 8/30に公表された文科省の最新の調査(速報値)によると、96.1%の自治体で端末を整備済みで、残りの70市町村等はまだこれからだ(図)。 公立小中学校等における端末の整備状況(本年7月時点) 出所)文科省「GIGAスクール構想に関する各種調査の結果」(GIGAスクール構想に基づく
福岡県春日市立小学校で新任教諭(24歳)が採用から約半年後の9月、教室で首をつっている状態で発見され、その翌日、亡くなっていたことが分かった(NHKニュース6月7日)。起きたのは2019年のことで、5年前になる。なぜ、いまごろになって判明したのか。遺族が近く市教育委員会などを相手に訴訟を起こす予定であることがひとつだが、訴訟にまで至る背景に注目する必要がある。この5年のあいだ、ずっと教育委員会からも校長からも謝罪はないし、1年目の教員をそこまで追い詰めた原因はなんだったのか、再発防止のために、教育委員会や学校はなにをしようとしているのかなどが、分からないままだからだ。 遺族の母親は「事実を認めて謝罪してほしい。こんな思いをする人は最後にしてほしい」と述べている(前掲NHK)。 しかも、NHKが取材し報じるまで、こうした事態が起きたことすら、明らかにはされなかった。学校、教育委員会としては静
休校中は、小中高のほとんどの先生にとって、新型コロナのことで精神的にはキツかったでしょうが、授業も部活動も生徒指導もないなか、残業時間は格段に減りました。「こんなに家族と夕食を食べたことはない」と言う先生もいました。しかし、学校再開後はまた忙しい日々に戻ってしまい、せっかくワーク・ライフ・バランスがよかった状態から "リバウンド" してしまった人も多いようです。 (妹尾昌俊『教師と学校の失敗学 なぜ変化に対応できないのか』PHP新書、2021) こんばんは。失敗学といえば、畑村洋太郎さんの名前が頭に浮かびます。この「失敗学といえば、畑村洋太郎さん」という話を「そうだね」ってわかってくれる同僚が職員室にいないことが、妹尾さんの新刊のサブタイトルにある「なぜ変化に対応できないのか」の答えのひとつだと思うのですが、どうでしょうか。 教育者なのに、本すら読めない。 そういう意味です。残業と持ち帰り
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、真田幸村、上杉謙信……。歴史に名を残す英雄たちは、どのような失敗を経験し、そこから現代の我々は何を学べるのか。日経BPから『歴史の失敗学 25人の英雄に学ぶ教訓』を刊行した歴史家の加来耕三氏が、独自視点の軽快かつ濃密な歴史物語で、25人の英雄たちの 「知られざる失敗の原因」を明らかにし、ビジネスパーソンに役立つ教訓を浮かび上がらせる。 今回取り上げるのは「風林火山」で有名な武田信玄。上杉謙信との「川中島の戦い」で知られ、騎馬軍団を率いる強い武将のイメージが強い。信玄の実像は、どのようなものだったのか。加来氏に聞いた。 武田信玄といえば、軍旗に書かれた「風林火山」が有名です。「疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵(おか)し掠(かす)めること火の如く、 動かざること山の如し」。なんだかとても強そうな響きですね。騎馬軍団が有名で、戦争にも強かっ
「現時点では真のグローバルブランドを目指す競争にやっと出場資格を得たにすぎない」 そして次なる目標をぶち上げた。売上高10兆円。現状の3倍超と途方もない数字だが、柳井氏は不可能とは毛頭考えていない。ファッションの本場・欧州で、ユニクロが急成長を遂げているからだ。 45%増収、桁違いの稼ぐ力 「ここまで既存店の売り上げが伸びるというのは、僕のユニクロの歴史の中ではなかった。あり得ないという予算をつけたのに、それを超えてきましたから」。ユニクロ欧州最高経営責任者(CEO)で、ファストリ・グループ上席執行役員の守川卓氏も驚きを隠せない。 それもそのはず。24年8月期の連結決算で、ユニクロ欧州事業は“異常値”をたたき出した。売上高は前期比45%増の2765億円、営業利益に至っては70%増の465億円と急伸した。グループ内での成長力は抜きんでている。 ■本連載のラインアップ ・ユニクロ猛攻、H&Mに
アラサー男子、社会人10年目。ポジションが上がり、スキル的にもやれることが増えた。仕事はどんどん楽しくなっている。 そんな僕の最大の悩みは、職場の後輩とのコミュニケーションだ。難しすぎて、困るを通り過ぎて正直怖い。具体例を挙げるなら、たとえばこんな感じだ。 良かれと思って後輩に毎日アドバイスを続けていたら、自分の助言がプレッシャーになってしまったみたいだ。強い言い方をしたつもりはないのだけれど。あれでもパワハラ? 休日返上で仕事に没頭するなんて自然なこと。好きで就いた仕事、好きで入った会社なのだから。なのに「ワークライフバランス」ってなんだ。 どれだけ忙しくたって、仕事終わりにはみんなで飲みに行って、腹を割って話すべき。全人格的に付き合ってこそ強くなるのがチームでしょ。アイデアや成長のきっかけも、そういうところにあると思うのだけれど。 出来ていない仕事について指摘したら、すぐに言い訳を並べ
かんぽ生命の不正販売、ゆうちょ銀行の不正引き出し、NHKへの報道弾圧……。従業員40万人を超える巨大組織「日本郵政グループ」の、信じられないような不祥事が次々と明らかになっている。 かんぽ生命の不正問題を最初に報じた「クローズアップ現代+」を巡っては、NHK経営委員会が2018年10月に上田良一NHK会長を厳重注意。今年7月には当時の会議の議事録が全面開示されたが、番組の制作手法を激しく批判する一部委員の言動が、放送法に抵触していたのではないかと問題視されている。 日本郵政グループが3社長の連名で抗議文を送付したことで始まったこの問題。そのとき、NHKの制作現場や経営委員会では何が起きていたのか。藤田知也氏(朝日新聞記者)の著書『郵政腐敗 日本型組織の失敗学』(光文社新書)より、その内幕に迫った第4章「激突――NHK vs.日本郵政」を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/後編に続く) ◆
東京大学大学院工学系研究科教授・博士(工学)。1983年、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、日立金属(株)に入社、磁性材料研究所に勤務。1989年、H M T Technology Corp.(米国カリフォルニア州)に出向し、磁気ディスク生産設備の立ち上げに従事。1992年より東京大学工学部助教授、2001年より現職。ナノ・マイクロ加工、加工の知能化、科学器械の微細化などの生産技術に関する研究に従事すると同時に、失敗学、創造学のエキスパートとして企業研修やテレビ、新聞などのメディアでも活躍している。主な著書に、『なぜかミスをしない人の思考法』『ゼロから1を生む思考法』『失敗は予測できる』『失敗百選』『設計のナレッジマネジメント』などがある。 東大式 アイデアがいままでの10倍出せる思考法 「失敗学」「創造学」のエキスパートである中尾政之・東大大学院教授が、アイデアのアウトプットを増
中教審の「審議のまとめ」に批判相次ぐ 先月、中央教育審議会で、質の高い教師の確保のための総合的な方策※が出た。このタイミングだったのには2つの理由がある。教員の世界も人手不足が深刻化していることと、政府の骨太の方針が固まる前に打ち出しておかなくては、来年度の予算や事業に反映されにくいためだ。 ※「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(審議のまとめ) この審議のまとめは、報道やSNSで厳しく批判されている。教職調整額(月給に4%分上乗せて支払われている)を10%以上に増額する案であり、残業代を支払わない教職員給与特別措置法(以下、給特法)を抜本的に見直さないからだ。 妹尾昌俊(せのお・まさとし) 教育研究家、一般社団法人ライフ&ワーク代表 徳島県出身。野村総合研究所を経て、2016年に独立。全国各地の教育現場を訪れて講演、研修、コンサルテ
4月28日、文部科学省「教員勤務実態調査」(2022年実施)の速報値が公表された。前回調査(16年実施)と比べて小学校、中学校とも教諭の1日の在校等時間は約30分縮減するなど、一定の前進が見られた。 といっても、教育現場の先生たちからは「仕事は減っていない」「現場はてんてこ舞い」という声も聞く。今回の調査結果をどう理解、解釈したらよいだろうか。また、当たり前の話だが、調査すること自体が目的ではない。今後、国や自治体の政策や学校の取り組みに生かしていく必要がある。 だが、これまでの報道などを見る限り、「学校は依然として忙しい」ということは注目されているものの、「なぜ忙しいのか」「何に、どこにメスを入れていく必要があるのか」についてはほとんど語られていない。ここではこうした点を含めて、今回の実態調査を受けてどう活用していくかについて述べよう。 妹尾昌俊(せのお・まさとし) 教育研究家、一般社団
マイナンバーカードを使って別人の住民票が発行された――。このトラブルが判明したのは2023年3月のこと。その後も様々なトラブルが判明し、マイナンバーカードを返納しようという動きも出ている。申請件数が人口の76.3%に達し「ほぼ全ての国民に行き渡らせる水準までは到達したと考えている」(松本剛明総務相)となった矢先の大失態だ。なぜ、このような事態に陥ってしまったのか。『DX失敗学 なぜ成果を生まないのか』(日経BP)の著者が、失敗学からその真因を考察した。 マイナンバー(個人番号)とは住民票を持つ日本国内の全住民に付番される12桁の番号で、以下の利便性が挙げられている。 行政を効率化し、人や財源を国民サービスに振り向ける 社会保障・税などに関する行政の手続きで添付書類が削減されたり、マイナポータルを通じたお知らせサービスなどによって国民の利便性が向上したりする 所得をこれまでより正確に把握する
1日1冊本を読むと決めて以来、休まずに本を読み続けている。 本当に読み続けている。休んだ日はない。 雨の日も、風の日も、元気な日も、ちょっとダルい日も、仕事が激務の日も、母を早朝から病院に連れて行く日も、旅行に行っても、ワクチンの副反応で高熱が出た日も、感染して(コロナになりました…)高熱が出た日も、1日1冊、読み始じめて、最後まで読み切る生活を続けた。 最初はキツかった。 もともと読書週間がほぼ皆無だったので、めちゃくちゃしんどかった。 正直、なんでこんなこと始めたのか?バカじゃないの!?って思ってた。 「今日はさすがに読めない」って日もたくさんあった。 でも「なんとしても読む」精神でひたすら続けた。 そんな日々を送ってきた。 はじめのうちは「コーヒーを淹れたら本を読む」というような前置きを作ったり、いろいろとやり方を工夫していた。 500日も続けたらそんなものもいらなくなった。 「今日
社員に課題図書を設定する企業や、本の購入費用を負担する企業が多くあります。そこで日経BPは、企業向けの電子書籍サービス 「日経BP Insight Books」 を開始しました。このサービスでは、日経BPに在籍するさまざまな分野のプロフェッショナルたちがおすすめの10冊を選んでおり、この連載で紹介していきましょう。第2弾は、日経BPの独自調査レポート『DXサーベイ』シリーズの著者で、日経クロステック元発行人・戸川尚樹のおススメの本です。 デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいるものの、なかなか成果が上がらない――。こうした悩みを抱える企業は少なくないでしょう。それどころか、DXの目玉施策として、中核業務を支える基幹系システムを再構築したものの、システムトラブルで業務停止という事態に見舞われるケースもあります。皆さんの会社は大丈夫でしょうか。 DXは、デジタル技術やデータを手
昨今のエンタメ産業は表現の多様化が進み、リアルとデジタルが交わる形で世界的にも経済圏が広がってきていると言える。 本稿では、ゲーム産業の北米・アジア展開を推進してきたブシロード執行役員の中山淳雄氏と、アニメ産業の欧米・アジア展開を調査・研究している文化人類学者で元経済産業省クール・ジャパン政策担当官僚の三原龍太郎氏をお迎えし、ゲーム・アニメを始めとした日本のエンタメ産業の未来について話を聞いた。 後編ではこれまでのアニメ産業のグローバル化を振り返り、日本エンタメのグローバル化の鍵について紹介していく。 【関連記事】 「オタク経済圏は世界を変えるのか」(前編)…ゲーム・アニメの海外展開を手がけたブシロード中山氏と文化人類学者三原氏が語る日本エンタメ産業のこれまで ■今のアニメ業界はグローバル配信プラットフォーマ―の下請け? 株式会社ブシロード 執行役員 中山淳雄氏(写真右) 文化人類学者 三
徳島県出身。京都大学大学院法学研究科を修了後、野村総合研究所を経て2016年に独立。全国各地で学校、教育委員会向けの研修・講演などを手掛けている。学校業務改善アドバイザー(文部科学省、埼玉県、横浜市等より委嘱)、中央教育審議会「学校における働き方改革特別部会」委員、スポーツ庁、文化庁の部活動ガイドライン作成検討会議委員、岐阜市公教育検討会議委員などを歴任。合同会社ライフ&ワーク代表、NPO法人まちと学校のみらい理事。主な著書に『教師崩壊』(PHP新書)、『学校をおもしろくする思考法』(学事出版)など。5月に『教師と学校の失敗学』(PHP新書)を上梓。 有料記事限定公開 ダイヤモンド・オンラインの有料会員限定記事を、特別に無料で公開します。 バックナンバー一覧 コロナ禍で全国一斉休校になった際、オンライン授業の有無で公立学校と私立学校に格差が生まれた。公立が総じて「フリーズ状態」に陥ったのに
「怒涛の一週間が終わった。ぐったり疲れた。」 昨日、ある小学校の校長はこうつぶやいた。 新学期が始まって、3、4日。新型コロナウイルスの影響で感染症対策を入念にやり――それでも不安はつきまとう、高ストレスのなかでの勤務が続き――入学式等も縮小し、カリキュラム(年間指導計画や行事予定など)も組みなおし、なんとか授業がスタート。長い休み明け、かつクラス替えのあった子どもたちの様子に気を配りつつ、学級担任になったばかりの新任教師らへのケアも必要だった。そんななか、来週からは再度休校(臨時休校)になることが決まったので、またバタバタと家庭や教育委員会との連絡調整、宿題等の準備、カリキュラムの練りなおしなどに、学校は大わらわだったそうだ。 一方、休校中の学校では、先生たちはどうしているだろうか。東京都などでは自宅勤務となっている学校も多いようだが、慣れない自宅勤務では自律性が要求される。充実している
「4月以降の休校(臨時休業)は、3月までのとは、違いますか?」 先日ある取材でこんな質問を受けた。もちろん、違う、と答えた。それも段違いに。少なくとも、次の図の3点で影響、性格が異なると思う。 筆者作成* * 第一に、中3や高3などの受験生にとっての影響。3月の休校は、受験生にも一定の影響はあったが、4月以降の休校ほど大きくはなかっただろうと思う。もちろん、個人差や状況によって差はあったが。入試直前にバタバタと休校になり、中学校や高校は、十分なケアができないまま入試に突入した。その影響はあったものの、中学校なり高校の学習はほとんど履修済だったはずだ。 それに対して、この4月からの休校は、受験生にとって学習の機会と時間が減るし、学習が遅れがちになる。休校中の生徒は、学校再開したところよりも1ヶ月以上ビハインドしてのスタートとなる。これでは不利、不公平だろうという話だ。産経新聞は「新高3生、受
【山形】女子生徒へのわいせつ行為で懲戒免職処分の50代の元教諭 退職金を支払わない処分を不服として県を提訴 1 名前:ぐれ ★2023/04/19(水) 07:37:35.43ID:EmdNKdHl9 女子生徒へのわいせつ行為で懲戒免職処分の元教諭 退職金を支払わない処分を不服として県を提訴(テレビユー山形)#Yahooニュース https://t.co/NPMJNMFv8k— 神宮寺ぴこ🐟New (@JingujiPico) April 18, 2023 ※4/18(火) 18:27配信 テレビユー山形 女子生徒にわいせつな行為をし懲戒免職処分を受けた元教諭の男性が、退職金が支払われなかった処分の取り消しを求めて提訴していたことが分かりました。 山形地裁に提訴したのは、県内に住む県立高校の元教諭で50代の男性です。 元教諭は去年7月、部活動の遠征で宿泊したホテルで女子生徒に対しキスをし
数年前に流行したソフトウェアアーキテクチャのメタファー(?)として「式年遷宮アーキテクチャ」というものがある。最近自分が日本美術史の授業で聞いた話を踏まえると、われわれエンジニアは式年遷宮をちょっと誤解しているような気がする、という話。いまさらなんなのさ、という気もするが色々調べてしまったので備忘録的に記録しておく。 式年遷宮アーキテクチャ たしか、このあたりの記事がきっかけで Martin Fowler氏の語る“犠牲的アーキテクチャ" 以下など各所で言及されていたように記憶している(おそらく初出は別のブログ記事だと思うのだけれども、現在はアクセスできないようだ)。 青空文庫と式年遷宮アーキテクチャ: 青空文庫200周年に向けて from masayoshi takahashi 一種のミームなので厳密には定義できないが「式年遷宮アーキテクチャ」という言葉に込められた要素は 定期的に作り直す
今回は、北条政子(ほうじょう・まさこ)の前編です。尼将軍と呼ばれ、朝廷が起こした承久(じょうきゅう)の乱の際、御家人たちを奮い立たせ、鎌倉幕府の勝利につなげた彼女の名演説は有名です。一方で、室町幕府8代将軍・足利義政(あしかが・よしまさ)の正室・日野富子(ひの・とみこ)、豊臣秀頼(とよとみ・ひでより)の母・淀殿(よどどの)と並んで、日本三大悪女などとも呼ばれています。 ですが、加来耕三氏は、政子は、本当は悲劇の女性だったと言います。前編、後編で彼女の壮絶な人生をつづってもらいます。前編では、尼将軍と呼ばれるようになる以前の、政子の人物像を明らかにします。北条政子は、加来耕三氏の著書、『鎌倉幕府誕生と中世の真相 歴史の失敗学2―変革期の混沌と光明』では、平清盛(たいらの・きよもり)編、北条義時(ほうじょう・よしとき)編などに、登場します。 初代鎌倉殿、源頼朝(みなもとの・よりとも)の御台所(
授業は1日7コマ、授業のあいまの短い休み時間と放課後に大量の丸付けと添削。気になる子の保護者と電話でも相談。 勤務時間前からの消毒作業が当然のことのように入り、放課後も職員みんなで手分けしても広い校舎を掃除して消毒、30分はかかる。 「感染症対策やってますよ」とアリバイをつくりたいのか、書類作業も増えた。 部活動はコロナ前の熱血指導に回帰。「土日どちらかは休みにせよ」と自治体のガイドラインにもあるけれど、保護者主催の体にして、両日やるときも。 夏休みは言えば、大幅短縮で1週間ほどになり、疲れが抜けない・・・。あるいは名目上は2週間の夏休みだが、補習や模試などもあって、実質休めるのは1週間もない。生徒は休みでも、先生はGo To Schoolですか。 ひょっとすると、読者の近くにいる学校(小中高)の先生のなかには、このような日々を送っている方もいるのではないでしょうか。もちろん全国さまざまで
東京五輪・パラ組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言をうけ、ChooseLifeProjectでは2月6日、総勢25人の「わきまえない女たち」による生配信番組「Don't be silent #わきまえない女 たち」を行いました。 この森発言の問題の根は、どの組織にもあります。だからこそ、わたしたちは無意識の偏見に気づき、未来のために共に学び、間違いを正しながら歩まねばなりません。そのためには、先人たちの言葉に耳を傾け多くの知見を得ること、そして彼ら / 彼女らの呼びかけに応答することも必要です。 このnoteでは、番組中わきまえない女たちが紹介した本を含めた選書をお届けします。 1. イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』タバブックス 声を上げるのは勇気がいる。それはあまりに「危険」だから。この本は声を上げるため、もしくはその場から立ち去ることができるための日
8月27日に文科省の中央教育審議会(中教審)で、質の高い教師の確保のための総合的な方策についての答申が出た※。 かなり幅広い内容を含むのだが、新聞やテレビ、ネットなどのほとんどの報道は、公立学校教員に残業代を出さない特例法(給特法)を維持することと、教職調整額を現行の4%から10%以上に引き上げる提案であることが中心だった。私がヒアリングした限り、報道の影響もあってか、多くの校長や教員という当事者たちの認識も、そうした処遇の話に偏っていた。 確かに、残業代を出すべきかどうかや給与水準は、人材確保や現役の教員の職務満足、モチベーション、時間外勤務の状況などに影響しうる重要問題ではある。だが、打ち手、施策はそれだけではない。 あまり注目されていないが、今回の答申にはとても重要な施策が盛り込まれている。それが「勤務間インターバル」の学校への導入だ。 ※「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の
「信者」を減らさないと、日本の将来は暗い。東京五輪を機に、チャンスとリスクを議論して判断できる日本へと変わるべきだ 人間は何かを行う前に、「チャンス」と「リスク」を秤(はかり)に掛けて判断する。東京五輪では、選手が国民に感動を与えることがチャンスで、試合場の選手団や観客から新型コロナウイルスが広がるのがリスクである。 【写真特集】フクシマの10年 しかし、テレビや新聞はリスクだけを報道し、秤に掛けるような議論は進まなかった。結局、時間切れで中止にはならず、IOC(国際オリンピック委員会)にいいように引き込まれて大会は始まった。 五輪開催が失敗だったか成功だったかは、閉会式まで分からなかった。たまたま日本の金メダルが予想以上に多かったから、JNNの世論調査では「開催してよかった」「どちらかといえばよかった」と思う人が61%になった。 もしも予想以上に少なかったら、五輪はコロナ第5波の主因とし
「気をつけよう」では直らない 「メールの添付を忘れてしまった」 「書類の文字を間違えてしまった」 「また忘れ物をしてしまった……」 日常の些細なミスは、誰もが起こすものです。そのたびに、「次は気をつけなければ」と思うものですが、それでも同じようなミスを繰り返します。それはなぜでしょうか? 私はこれまで、東京大学では失敗学で有名な畑村洋太郎先生から本物の機械設計をみっちり仕込まれ、その後アメリカにわたって原子力発電所の設計と保守にかかわった後、スタンフォード大学機械工学科、今のd.schoolの母体ともいえるデザイングループで機械工学・情報工学の博士号を取得し、創造性を学びました。 そのすべての経験を、恩師畑村先生と立ち上げた失敗学会での失敗分析と情報発信に現在役立てています。そうした私の経験から結論としていえるのは、「失敗」や「ミス」は、「気をつけよう」ではなくならない、ということです。
東京大学大学院工学系研究科教授・博士(工学)。1983年、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、日立金属(株)に入社、磁性材料研究所に勤務。1989年、H M T Technology Corp.(米国カリフォルニア州)に出向し、磁気ディスク生産設備の立ち上げに従事。1992年より東京大学工学部助教授、2001年より現職。ナノ・マイクロ加工、加工の知能化、科学器械の微細化などの生産技術に関する研究に従事すると同時に、失敗学、創造学のエキスパートとして企業研修やテレビ、新聞などのメディアでも活躍している。主な著書に、『なぜかミスをしない人の思考法』『ゼロから1を生む思考法』『失敗は予測できる』『失敗百選』『設計のナレッジマネジメント』などがある。 東大式 アイデアがいままでの10倍出せる思考法 「失敗学」「創造学」のエキスパートである中尾政之・東大大学院教授が、アイデアのアウトプットを増
来年度予算をめぐって、財務省と文科省との攻防が見えてきました。最も大きな争点のひとつが少人数学級の是非。10月26日に行われた財務省の審議会では、1クラスあたりの児童生徒数を減らしても、「学力」への効果はないか、あっても小さいことを示す先行研究が多いとする資料を財務省は提出、委員の議論でも「全国一律の少人数学級の導入には否定的な意見が多数を占めた」ようです(毎日新聞10/27)。 これに対して、文科省は昨日(27日)、ホームページ上で反論資料を公表しています。 さて、わたしは財務省にも文科省にも与するつもりはありませんが、両者の主張には、重大な見落としがあるのではないか、と考えています。あるいは「優秀な」官僚であれば、意図的に隠している(避けている)のかもしれません。きょうはそのことをお話しして、少人数学級の議論を深めるための視点と注意点を共有したいと思います。 ※財務省と文科省の資料は下
ここで「現代的レイシズム」という概念に触れたいと思います。これに対置される「古典的レイシズム」とは、アメリカにおける黒人など、人種的少数派に対して彼らが道徳的・能力的に劣っているというものです。 これに対して、現代的レイシズムとは、《(1)黒人に対する偏見や差別はすでに存在しておらず、(2)したがって黒人と白人の間の格差は黒人が努力しないことによるものであり、(3)それにもかかわらず黒人は差別に抗議し過剰な要求を行い、(4)本来得るべきもの以上の特権を得ているという、四つの信念である》(高史明『レイシズムを解剖する:在日コリアンへの偏見とインターネット』(勁草書房、2015年)pp.13-14)とされます。「在日特権」という言葉はまさにこれにあたります。 我が国においては、行政や財界、そして消費文化によって差別が「存在しない」もしくは「既に解決された」ものと思われがちです。 例えば女性差別
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