稲葉さんの3人の子どもたち。末っ子のじゅん君(下)の取り合いになるほど、上の姉妹は弟を可愛がっているという 政府が閣議決定した2022年版の男女共同参画白書で、配偶者控除などの制度を見直す必要があるとの提言が盛り込まれた。 「もはや昭和ではない」 「家族の姿は変化し、人生は多様化しており、こうした変化・多様化に対応した制度設計や政策が求められている」ーー。 共働き世帯が増える一方、専業主婦の減少傾向が続いていることなどを踏まえ、時代に合った制度への変更を求める内容だ。 見直しの提言を前向きに受け止める声が上がる一方、生活介助が必要な親や子など家族のケアのため、働きたくても働けない状況に置かれた人たちからは不安の声も聞こえる。 配偶者控除は、日本では不十分な公的福祉を補うため、ケアの担い手を家庭内に置き、その人が外で働けない分の事実上の“補填”とされてきた側面もあるからだ。 何が問題になって