日本とアジア各国との間でアニメ作品の共同製作が増え、日本アニメのグローバル化が本格的に進みつつある。慶應義塾大学経済学部の三原龍太郎准教授は「そのプロセスは必ずしも歓迎できるものとは言えない。日本のアニメ産業がアジアの『下請け』化するリスクがあるのではないか」という——。 日本がアジアと組んでアニメを作るケースが増えている 私は、アニメがアジアという地域(ローカル)を目指してグローバル化したら何が起こるか、すなわちアニメのアジア地域へのグローカリゼーションをフィールドワークという手法で追いかける研究をしています。 大きくは「アニメのグローバル化をどう理解するべきか?」「それは日本・アジア・世界にとってどのような意義があるのか?」といった問い、より具体的には「誰が、どのようにしてアニメをグローバル化させたのか?」といった問いを探究しています。 そのような問題意識の下でこれまで進めてきた研究プ