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悟った!の検索結果1 - 6 件 / 6件

  • 実家の近所に住むじいさんを車に乗せて買い物に連れて行った三日後

    そのじいさんが亡くなった。 昨年に父が亡くなり、私の実家は車を処分したので、実家に帰省するときはレンタカーを予約する。この連休もそうした。 安いので、地元の自動車修理工場がフランチャイズでやっているインディーズ系レンタカーにしてみたら、受付してくれた事務の親切な女性は、レンタカー約款を読み上げる間中修理工場から爆音で流れてくる演歌のUSENに向かって突然「ああうるさいっ!」とブチぎれ、「あなたもうるさいと思うでしょう!?」と私に同意を求め、同僚に修理工場につながるドアを閉めさせると、「最後に乗っていたのは平成15年式のbB(みんなの地元のDQNがよく乗ってたやつ)です。令和になってもまだ乗ってました」というある意味SDGsでは? みたいなことを平気で言う私に、令和2年式フィットハイブリッドという、まさに隔世の感というほかない車の操作方法をとても丁寧におしえてくれた。 そんな調子で車を借りて

      実家の近所に住むじいさんを車に乗せて買い物に連れて行った三日後
    • 2011-2024 この13年間における最高の一冊 - HONZ

      2011年7月15日にオープンしたノンフィクション書評サイトHONZ。本日2024年7月15日をもちまして13年間のサイト運営に終止符を打つこととなりました。 2011年の東日本大震災から、記憶に新しいコロナ禍まで。はたまたFacebookの時代からChatGPTの到来まで。その間に紹介してきた記事の総数は6105本。 発売3ヶ月以内の新刊ノンフィクションという条件のもと、数々のおすすめ本を紹介する中で、様々な出会いに恵まれました。信じられないような登場人物たち、それを軽やかなエンターテイメントのように伝える著者の方たち、その裏側で悪戦苦闘を繰り広げていたであろう版元や翻訳者の皆さま。さらに読者へ届ける取次会社や書店員の皆さま、そしてHONZを愛してくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。 サイトを閉じることになった理由に、明快なものは特にありません。こんなサイトがあったら

        2011-2024 この13年間における最高の一冊 - HONZ
      • 話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』

        小学校1年生のときの教室。クラスメイトたちの当たり前を、自分だけがさっぱり理解できず、それを周囲には悟られないように平静を装いながら、内心はげしく動揺している。もしかしたら自分は気づかないうちに、どこかに存在する「並行世界」に迷い込んだのかもしれない。そう思うと、次第に怖くなってくる。 小説家・柴崎友香の『あらゆることは今起こる』は、そんな「小説の始まり」のようなエピソードから始まる。でも、これは「小説」ではない。2021年9月にADHD(「注意欠如多動症」)の診断を受けたという柴崎が書き下ろした、発達障害をめぐるエッセイだ。医学書院の「ケアをひらく」シリーズに収められているのだが、そのコンセプトにたがわず、ひじょうに平易な言葉遣いで、発達障害の特性を知ることができる。著者自身が発達障害についての考えを深める過程と並行して書かれていて、ADHDという言葉を耳にしたことはあっても、充分に考え

          話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』
        • 『セクシー田中さん』の原作改変問題の検討と改善案反社会学講座ブログ

          こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。遅ればせながら、日テレと小学館から公表された『セクシー田中さん』ドラマ化の経緯についての報告書を読みました。 全体的な印象をいいますと、日テレのほうが詳細ですし(総文字数だと小学館版は日テレ版の3分の2くらい)、自分たちにとって有利なことも不利なことも併記しようとする姿勢が見られます。日テレ版を読んだあとに小学館版を読むと、小学館のほうは原作者と担当社員に不利なことをなるべく書かないよう配慮してるような印象を受けます。 ネット上では日テレのほうを強く批判する声が多いようですが、批判されることを覚悟の上で自分たちに不利になる証言も載せたのだから、当然の反応でしょう。報告書とは本来、事実関係をあきらかにするために作られるものだから、それでいいんです。保身のために、何も批判できないようなあいまいな文言の報告書でお茶を濁すようなマネをしなかっただけでも評価す

          • 君は「YES・NO枕」を知っているか

            表面にはYES、裏面にNOという文字がプリントされた枕だ。 とある人気バラエティ番組内のミニゲームの景品としてよく登場した。 その番組は今も放送中だが、ミニゲームじたいはもう行われていない。コーナーがなくなったのである。 そのミニゲームは、トランプの神経衰弱の要領で、伏せられたパネル(景品写真が隠されている)の中から任意の2枚を開き、同じパネルを引き当てるとその景品を獲得できるという趣向だった。 海外旅行や家電、日用品などさまざまなものが景品として供されたが、そのうちのひとつがYES/NO枕だった。 旅行や家電などに比べれば安価なので、ゲーム内では「スカ」に近い扱いだったと思う。 私は子供の頃、このYES/NO枕のデザインの本当の意味をまったく理解していなかった。 YES/NOは単なるデザインで、それはIN/OUTでもUP/DOWNでもONE/TWOでも別に構わない程度のものだと考えていた

              君は「YES・NO枕」を知っているか
            • 感想『ガールズバンドクライ』 同期する映像も、解像度の高い音楽も、構造美な脚本も、このアニメに全部、全部、ぶちこめ! - ジゴワットレポート

              ゴールデンウィークが明けた頃だったか。YouTubeで偶然目に入った動画をなんの気なしに再生し、度肝を抜かれた。 なんだこれは。バンドを題材としたアニメのライブシーンらしいが、世の中にはこんな映像が存在するのかと。本邦のTVアニメでこのカメラワークが成立するということは、つまりモーションキャプチャーで動きを撮っていると思われるが、それにしても演出がえぐすぎないか。楽器の質感、ディテールもどうだ。照明に照らされて舞う埃にはもはや執念すら感じる……。 www.youtube.com 何度か繰り返して観ると、その作り込みや凝りように舌を巻くばかり。 この手の映像が陥りがちな「観客がゾンビのようなコピペに見える」ことはなく、むしろスマホを思い思いにかざして録画しているのがイマドキではっとさせられる。前奏で背中を見せ腕を突き上げるボーカルの女の子が、足元のアップで観客側に振り向く。ドラムの横にパソコ

                感想『ガールズバンドクライ』 同期する映像も、解像度の高い音楽も、構造美な脚本も、このアニメに全部、全部、ぶちこめ! - ジゴワットレポート
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