東京都が新型コロナウイルスを治療する「抗体カクテル療法」の実施に本腰を入れ始めている。20日に運用を始める築地市場跡地(中央区)の施設でこの治療法を集中的に行う予定で、早期に患者に投与する仕組み作りも検討している。都は重症化を防ぐ“切り札”になるとみて、使用を拡大していく考えだ。【黒川晋史】 築地施設で20日運用開始 都が築地に整備した「酸素・医療提供ステーション」は、東京オリンピック・パラリンピックで選手らを送迎する運転手の休憩室などに使われた建物を活用した施設。内部はパーティションで仕切られ、38床あるベッドの脇には心電図のモニターや点滴の機材が並ぶ。今後、161床に拡充する予定だ。 都はこの施設を抗体カクテル療法の拠点としても活用する。16日に菅義偉首相と共に施設を視察した小池百合子知事は「抗体カクテルを早めに受けることで重症化が防げる。国と都がしっかりと連携して対策を進める」と語っ