会計年度任用職員の時給の改善などを訴えて記者会見に臨む日本自治体労働組合総連合(自治労連)のメンバーたち=東京都千代田区の厚生労働省で2022年11月21日、東海林智撮影 地方自治体で働く職員の一部で、賃金の水準が「最低賃金」を下回る事態となっている。最低賃金は法律上、自治体職員には適用されないものの、生活にかかる費用などに基づいて決められることもあり「適用すべきだ」との意見も根強い。自治体職員の賃金を所管する総務省は対策に乗り出した。 「市が広報紙で『最低賃金割れ』の賃金で職員を募っている」。最低賃金の改定から間もない2022年10月上旬、自治体で働く人たちでつくる労働組合の全国組織「日本自治体労働組合総連合」(自治労連)に、茨城県桜川市の情報が寄せられた。9月15日付「広報さくらがわ」で、市は11月から5カ月間にわたり農林課で働く「会計年度任用職員」を時給897円で募集していた。 会計