気分が優れないので保健室を訪れ、しばらく養護教諭と話し込むうちに、彼女は突然そんなことを言い出した。少し戸惑いつつ私が周りを見回すと、素行が悪いことで知られていた生徒が壁際のベッドからのっそりと身を起こしたところだった。その様子を見て、私にもなんとなく今起きている事態が呑み込めてきた。 つまり、彼女は私があの生徒のように授業を抜け出してきて、一時の安らぎをこの場に求めてきたと思ったのだろう。ベッドに横たわっていた女子生徒はよく授業をさぼっている子だったが、彼女が足繁くこの場に通っていたことは容易に想像できる。私も彼女のようにしばしばここに通うようになると、私の顔色を見て判断したに違いない。 私は別にそういうつもりで来たわけではない、と言おうと口を開きかけたが、彼女が一方的に自分語りを始めたので、私は押し黙ってしまった。この人は、自分は私の仲間なのだと見せかけようとしている。顔の色艶もあまり