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正欲の検索結果1 - 23 件 / 23件

  • 【書評】LGBTのような綺麗ごとと欺瞞『正欲』(朝井リョウ・著)|山本一郎(やまもといちろう)

    こればっかりは、読んでもらわないと始まらない小説だなあ。 次号の晋遊舎『MONOQLO』の書評でも取り上げましたが、朝井リョウさんらしく、上手い小説であって、よくできているんですが、滂沱の涙を目にためながら読み進めるというよりは、社会時評として共感しつつ登場人物に対する各種エピソードを客観視するような内容になっております。 『MONOQLO』 https://www.shinyusha.co.jp/media_cat/monoqlo/ そのテーマは社会的包摂や多様性について、言うなれば「分かりやすい」「カミングアウトすれば、ある程度認めてもらえる」ところばかりが社会的にクローズアップされつつも、いわゆるフェティシズムやパラフィリアについてはいまなお闇を抱え、社会的に疎外されつつ暮らしているストーリーになっています。 最初に結論が提示され、そこに至るプロセスを複数の登場人物が絡み合いながらひ

      【書評】LGBTのような綺麗ごとと欺瞞『正欲』(朝井リョウ・著)|山本一郎(やまもといちろう)
    • 映画は「正欲」夕飯はベトナム料理の吉祥寺「チョップスティックス」 - なるおばさんの旅日記

      先週の娘とのランチの後、吉祥寺でA君と待ち合わせて映画「正欲」を観てきました。 最初に観たいのは「せいよく」と言われてギョッとしましたが、字を見て安心(笑) 最近は忙しくて映画のチェックが全然出来ていなかったことにちょっと反省です。 映画館は「吉祥寺プラザ」 「吉祥寺プラザ」は本当に小さな昔からある映画館で、来年1月31日を以って閉館してしまいます。 ↑ 「シェフ」を観たのもここだったなぁ… 歴史のある小さな映画館がどんどん閉館になってしまうのがちょっと寂しいです。 ↑ 寂しい…閉館なんて… 「正欲」の主演は新垣結衣さんに稲垣吾郎さんと磯村勇斗さんです。 浅井リョウさんの小説を映画化したもので、今の世の中にグサッとメスを入れてくれるような映画でした。 桐生夏月(新垣結衣)はショッピングモールで契約社員として働き、実家暮らしの女性ですが不思議な性癖を持っています。 ↑ https://www

        映画は「正欲」夕飯はベトナム料理の吉祥寺「チョップスティックス」 - なるおばさんの旅日記
      • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『正欲』朝井リョウ (著) |

        なるほどねえ。多様性とは 言われているけれど、昔からの 価値観を押し付けてくる奴らも たくさんいそうだな。彼らは どんな道を見つけたんだろう。 『正欲』朝井リョウ (著) 新潮文庫あらすじ私立小学校に合格したが不登校になってしまった息子の父親であり、検事である寺井啓喜。 男性恐怖症だが、怖さを感じない男性の存在に心ときめく女子大生・神戸八重子。 ある秘密を抱えなるべく人と関わらないようにしていたが、同窓会で気になっていた同級生と遭遇した契約社員・桐生夏月。 多様性を主張しながら踏み込んでこようとする世間や周囲から逃れることもできず、苦しみながらも生きる道を模索していくそれぞれの姿を描く。 それぞれに「生きづらさ」を抱える人々小学五年の啓喜の息子・泰希は学校に行くことができず家で過ごす日々。 不登校児のためのイベントで知り合った子どもと泰希が仲良くなり、二人でYoutubeを始めると言います

        • 【番外編】映画から見る朝井リョウ原作『正欲』 |

          映画『正欲』のレビューです朝井リョウさん原作の『正欲』が新垣結衣さん、稲垣吾郎さん主演にて映画化されました。 今回試写会参加の機会をいただき、見てまいりました。 原作では声を失うほどの衝撃を受けましたがさて映画はどうでしょうか。 ※本レビューではネタバレを含みます あらすじ不登校である小学生の息子を持つ父親。 一生家族を持つことも、他者と恋愛することはないと感じている女性。 その女性と同じ性的指向を持つ、かつてのクラスメイトの男性と大学生男子。 男性恐怖症の女子大学生。 それぞれの環境の中で生きづらさを感じている彼らが出会う絶望と希望を描きます。 物語の流れ原作ではある登場人物の独白から始まります。 登場人物たちがそれぞれ暮らす状況を描き、新聞配達員の藤原悟が蛇口を盗み「水を出しっぱなしにしているのが嬉しい」と発言した、という事件が鍵となり、すべての登場人物と関わっていくというミステリ的な

          • 多様性の闇 「正欲」(朝井リョウ) - 読書家になりたい

            正欲 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon (本の帯より) 読む前の自分には戻れない あらすじ 1、2行程度で上手く表せるあらすじを思いつかなかったのと、なんならあらすじ知らない方が楽しめる物語でもあるかと思うので、あらすじは省きます。 テーマは「多様性」です。 多様性の闇 正しい欲、この物語では特に性欲を扱っています。 それに「多様性」を加えると、最近話題のLGBTが真っ先に思いつきますが、そうではありません。 常人では理解できないような、嫌悪感を抱く人さえいるかもしれない、異常性癖の話がでてきます。 幸せの形は人それぞれ。多様性の時代。自分に正直に生きよう。 そう言えるのは、本当の自分を明かしたところで、排除されない人たちだけだ。 現代の多様性ではLGBTは社会に受け入れられつつありますが、異常性癖は受け入れられる気配はありません。 そこに、多様性の闇があります。 多様性とはマジョリ

              多様性の闇 「正欲」(朝井リョウ) - 読書家になりたい
            • 朝井リョウ『正欲』~凄まじいレベルの読み応え~ - 繊細さんが、今日も行く

              私は作家、朝井リョウ氏のファンです。 佐藤健主演で映画化もされた『何者』がきっかけです。 リンク 先日、書店でたまたま目に入った朝井氏の最新刊『正欲』。 書評のたぐいはいっさい確認することなく、一冊手に取りすぐにレジに並びました。 前提情報ゼロで読み始めた、この『正欲』。 単行本で約380頁と、なかなかのボリューム。 これを4日かけて読了しました! 今日はできる限りネタバレなしで、この本をご紹介したいと思います。 朝井リョウ『正欲』のテーマ 朝井リョウ『正欲』を読んで 朝井リョウ『正欲』のテーマ 本を読んで感じることは、人それぞれ異なります。 ですので、以下に書くことは、あくまでも私が感じたことです。 この本のテーマは 多様性 正義 想像力 繋がり マジョリティとマイノリティ このあたりにあると感じました。 「多様性」という言葉で真っ先に思いつくのが、同性間での恋愛や、性同一性障害などだと

                朝井リョウ『正欲』~凄まじいレベルの読み応え~ - 繊細さんが、今日も行く
              • 正しくない欲、小児性愛/『正欲』感想 - サンライトノート

                映画『正欲』を見た。 原作は朝井リョウの同名小説。「水に欲情する」性嗜好を巡る物語であり、「水フェチ」達それぞれの生きづらさを群像劇的に描くところから始まって、ストーリーが進むにつれて彼らが交わり、終盤一つの事件へと繋がる構成だ。 www.youtube.com 正欲(新潮文庫) 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon 映画としての評価で言うと、「悪くはないが原作を読んだ方がいい」という感じだった。 実写化にはつきものだが二時間そこそこの尺で原作をほぼそのまま再現しているためどうしても掘り下げ不足が目立つ。特に、『正欲』は人物の内面描写が全てと言ってもいい作品だ。作中に登場する水フェチたちは総じて自己憐憫が強く、視野が狭く、いわゆる「普通の人」に対してやたらと攻撃的だが、原作は彼らがそうなってしまう個々の体験に説得力があったのに対して、映画版では描かれていないわけではないにせよ厚みを描いて

                  正しくない欲、小児性愛/『正欲』感想 - サンライトノート
                • 「多様性」が大好きなすべての人に、朝井リョウ『正欲』が突きつける「厳しい現実」(飯田 一史) @gendai_biz

                  ステレオタイプな「多様性」の外側 ドイツでは、2017年に同性婚が認められた。 しかし、動物をパートナーとし、セックスする動物性愛(ズーフィリア)の人たちは今も社会から理解不能なおぞましい存在として扱われ、カミングアウトできる人の割合は同性愛者と比べてもごく限られている――2019年開高健ノンフィクション賞を受賞した濱野ちひろ『聖なるズー』は、その動物性愛者たちの姿に迫った作品だった。 多様性を大事にしよう。差別や偏見をなくそう。あらゆる場所でそう言われる。 しかし、不登校の小学生がYouTuberになって「学校の勉強なんかいらない」と言うと否定的な意見が殺到する。小児性愛者や、ラバーフェチをはじめとするいわゆる“特殊性癖”に対しては眉をひそめる。異性に興味がない人は、今では同性愛者なのだろうと安易にみなす。万引きの常習犯に対して「精神疾患として治療を施すべき」という意見には首をかしげる―

                    「多様性」が大好きなすべての人に、朝井リョウ『正欲』が突きつける「厳しい現実」(飯田 一史) @gendai_biz
                  • 正欲 朝井リョウ - 悪魔の尻尾

                    Amazonより 妻が購入してきた本です。 文庫本なのですが、紙の本を読むのは久しぶりです。 紙の本というのもいいものですが、文庫本は文字が小さくてやっぱり大変だな~と思うこともあります。 電子書籍では、結構大きめの文字で読んでいたりしますし。 カバーの写真を始めてみました。 妻から借りた文庫本では本屋のカバーがかかってありました。 カモですよね。 最初は急降下しようとしているのか?と思ったのですが、よくよく見てみるとカモの左足にはリングがハマっていて、それで吊るされているようなのです。 なんとも不気味です。 登場人物 あらすじ 感想 登場人物 寺井啓喜 検事。 妻の由美と小学生の息子泰希との3人で暮らしています。 桐生夏月 寝具店に再就職したOL。 中学時代に自分と同じ匂いを持つ佐々木佳道の存在を認識します。 佐々木佳道 食品会社に勤めるサラリーマン。 中学時代に桐生夏月の存在を認識しま

                      正欲 朝井リョウ - 悪魔の尻尾
                    • 【正欲】はどんな映画?あらすじ・レビュー紹介!無料視聴の方法も紹介

                      映画『正欲 』は無料で視聴できるサイトはある・・? 映画を違法に無料で提供している「海賊版サイト」をご存知でしょうか。 そのほとんどが著作権を侵害し、無断で映画を掲載し続ける違法サイトです。 何も知らずに利用すると、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。 海賊版の無料映画サイトは違法性がありウイルス感染などのリスクもあります。 でも、無料で映画を見たいですよね。 それが、動画配信サービスの無料トライアルを活用するという方法。 無料トライアルを使えば、期間限定にはなりますが無料で映画を楽しむことができるんですよ。 ここでは、無料トライアルがある映画が見放題になる動画配信サービスをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 \業界最大級200万人が利用!/ >>映画無料で見る<<

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                      • 正欲 ガチレビュー - ペンギンによる日々の雑記

                        Filmarksを始めたペンギン https://twitter.com/asupenguin777 です! 『正欲』という映画を見てきたので、忖度なしガチレビューをしていきたいと思います! その他のオススメ映画 ↓↓↓ suicapenguin777.hatenablog.com それではやっていきましょう! トレーラー あらすじ ペンギンによる所感 トレーラー www.youtube.com あらすじ 横浜に暮らす検事の寺井啓喜は、息子が不登校になり、教育方針を巡って妻と度々衝突している。 広島のショッピングモールで販売員として働く桐生夏月は、実家暮らしで代わり映えのしない日々を繰り返している。 ある日、中学のときに転校していった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知る。 ダンスサークルに所属し、準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也。 学園祭でダイバーシティをテーマにしたイベント

                          正欲 ガチレビュー - ペンギンによる日々の雑記
                        • 「正欲」-朝井リョウ - 南南西の風

                          タイトルのインパクトは十分。 (以下、たぶんネタバレなし) なにかあるんだろうなと 思わせるカバー、 おいそれとスラスラ読ませてくれません。 メッセージが込められ、 それぞれの登場人物の 決してポジティブではない、 悲観的な想いが綴られています。 しかも、ネガティブ思考の方には 非常に共感しやすいと思います。 はい、僕がそうです。 やはりこの本のキーワードは タイトルにある通り、 「性欲」です。 この本が当てたスポットライトの先は、 一般的にみて、 普通の性欲を「正欲」と定義し、 それから どうしようもなく逸脱した人々。 私たちの想像もつかないくらい外れた人々。 今日では性的マイノリティ LGBTQというワードを聞きますが、 それにすら漏れた人々が主役です。 人生に諦めかけた 同じ欲を持つ人たちが繋がりはじめ、 物語は好転していきます。 私たちが発している多様性という言葉。 さらに言えば、

                            「正欲」-朝井リョウ - 南南西の風
                          • 「正欲」 - 映画貧乏日記

                            「正欲」 2023年11月17日(金)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時25分より鑑賞(スクリーン1/D-8) ~「普通」でない人たちの生きづらさを描き「普通」とは何かを問いかける 映画のタイトルを聞いてぶっ飛んだ。セイヨク? おいおい、そんなストレートなタイトルにしていいのかよ? いくら何でもマズイんじゃないの? その後、よく見たら「性欲」じゃなくて、「正欲」なのね。でも、まあ、性欲とも絡んでくる話です。 原作は朝井リョウの柴田錬三郎賞を受賞した小説。それを「二重生活」「あゝ、荒野」「前科者」の岸善幸監督が映画化した。脚本は今回は岸監督ではなく、「あゝ、荒野」で岸監督と組んだ港岳彦。 群像劇である。冒頭に登場するのは佐々木佳道(磯村勇斗)。給水器からコップに注がれた水があふれるのをじっと見つめている。実は、この場面には大きな意味がある。その直後に、電話がかかってくる。彼の両親が

                              「正欲」 - 映画貧乏日記
                            • 何歳になっても親は子どもが心配ってことなのか。/正欲 私は原作よりも映画派。 - katukoのブログ

                              先日、友人から連絡がありました。 彼女の息子さん、4月から私の夫と同じ会社に就職が決まったので、いろいろよろしくお願いしますとのこと。 で、その翌日に高価な物が宅急便にて届きました。 夫と部署違うし、そんな力もってもいないんだけど…って困惑。 友人と夫は面識ないし、もちろんお子さんもしらない。逆になんかトラブったときに厄介だよな。 まあ、悪いようにしないでね、仮に何かあったらいいようにしてあげてねと一応夫にクギをさしておきました。 難しいもんですよね。 でも親っていうのはいくら大きくなっても子どもが心配なものなんでしょうね。 うちなんて下は小学生なのでまだまだ心配はつきませんが。 まずは受験関係の心配があるので、私も気をひきしめているところです。 正欲 / 朝井リョウ SNSでもちょくちょく話題になっていた本で、昨年映画化もされましたね。 私の原作読んだ感想というのはぶっちゃけあんまり好き

                                何歳になっても親は子どもが心配ってことなのか。/正欲 私は原作よりも映画派。 - katukoのブログ
                              • 朝井リョウ 著『正欲』より。地球に留学しているみたいな感覚なんだよね、私。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                こっちはそんな、一緒に乗り越えよう、みたいな殊勝な態度でどうにかなる世界にいない。マイノリティを利用するだけ利用したドラマでこれが多様性だとか令和だとか盛り上がれるようなおめでたい人生じゃない。お前が安易に寄り添おうとしているのは、お前が想像もしていない輪郭だ。自分の想像力の及ばなさを自覚していない狭い狭い視野による公式で、誰かの苦しみを解き明かそうとするな。 (朝井リョウ『正欲』新潮文庫、2023) こんばんは。想像もできない輪郭の家庭環境で育っているんだろうな、この子は。何度かそういった子の担任をしたことがあるので、冒頭の引用はそのまま教員の「正欲」に対する牽制として読めます。自分の想像力の及ばなさを自覚していない狭い狭い視野による公式で、 児童の苦しみを解き明かそうとするな、と。 まぁ、でも、仕事です。苦しんでいる「かもしれない」児童を放っておくわけにはいきません。放置せず、安易にで

                                  朝井リョウ 著『正欲』より。地球に留学しているみたいな感覚なんだよね、私。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                • 『正欲』朝井リョウ|正しさ、多様性、居心地の良さ 不安と葛藤し生きていく - 書に耽る猿たち

                                  『正欲』朝井リョウ 新潮社[新潮文庫] 2023.6.19読了 自分にとっての「正しさ」とは何だろう。「正しい」といっても、それは全員にとってひとくくりに正しいということではないし、正しさが正解とも限らない。多数派が少数派よりも正しいというわけではないのに、知らず知らずのうちに、普通であることが正しい、それが当たり前だと思っている自分の考えが怖くなった。 いつしか、幸福よりも不幸のほうが居心地が良くなってしまった。はじめから何も与えられず、何を手に入れられるかや何を失うかで思い悩まなくてもいい状態に、すっかり慣れてしまった。(301頁) 居心地が良いこと、面倒でないこと、そうやって自分の居場所を見つける。決して悪い状態ではないが良い状態でもない。そんな状態がしっくりくると思うのは傲慢かもしれない、もしかしたら少し諦めの気持ちがあるのかもしれない。何かと比べて、キツイ状態と比較しての「居心地

                                    『正欲』朝井リョウ|正しさ、多様性、居心地の良さ 不安と葛藤し生きていく - 書に耽る猿たち
                                  • 朝井リョウ『正欲』 作家生活10周年記念作品 生き延びるために、手を組みませんか。いびつで孤独な魂が、奇跡のように巡り遭う――。

                                    第34回 柴田錬三郎賞受賞 第38回 織田作之助賞最終候補 2022年本屋大賞ノミネート ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2023 第1位 ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2021 第2位 ダ・ヴィンチ プラチナ本 OF THE YEAR 2021 選出 第5回 未来屋小説大賞入賞 第3回 読者による文学賞受賞 キノベス!2022 第2位 #私のベスト本2021 最多登録 ブクログ年間登録 2021 第1位 著者プロフィール 朝井リョウ アサイ・リョウ 岐阜県生まれ。小説家。『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。『何者』で第148回直木賞、『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞、『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著書に『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』などがある。 朝井リョウ (@

                                      朝井リョウ『正欲』 作家生活10周年記念作品 生き延びるために、手を組みませんか。いびつで孤独な魂が、奇跡のように巡り遭う――。
                                    • 新垣結衣、新境地へ──映画『正欲』が投げかけるもの

                                      『正欲』は家庭環境や容姿、性的指向など、自らでは選択することのできないものを抱えながら生きる人々の現実を精緻に描き出した作品だ。映画化をするにあたりメガホンを取ったのは、『あゝ、荒野』や『前科者』で知られる岸善幸監督。新垣はある秘密を抱えながら、広島のショッピングモールで契約社員として働く実家暮らしの女性・桐生夏月を演じている。 「簡単に答えを見つけようとするのではなく、考えつづけていきたい」 ジャケット¥86,900、ニット¥46,200/UJOH(ともにM) シャツ¥29,920、スカート¥42,900/THE RERACS イヤリング¥47,300/NORME シューズ ¥92,400/PARABOOT(パラブーツ青山店) ソックス/スタイリスト私物 最初にお話をいただいた段階では、まだ台本の一歩手前のプロットの状態だったのですが、その時点ですでに引きつけられるものがありました。その

                                        新垣結衣、新境地へ──映画『正欲』が投げかけるもの
                                      • 朝井リョウ『正欲』 「多様性」というおめでたさ|好書好日

                                        自分のことを良く見せようとする技術が卓越している人が苦手なのだが、書評の冒頭でこう書くことによって、同じような苦手意識を持っている人に共感されたいという欲があるわけで、メッセージを発するという行為には、どうしたって、いくつもの欲がこびりついている。 朝井リョウの作家生活10周年を記念した長編小説は、あらすじの紹介を拒む。拒むような内容であると同時に、本書についてのインタビュー記事などに目を通すと、書き手もそれを拒んでいるように思える。 妻と息子の三人で暮らす検事の寺井啓喜(ひろき)、ショッピングモールの寝具売り場で働く桐生夏月、大学の学園祭実行委員の神戸(かんべ)八重子の三人の視点で動いていく物語は、一見、なんら関係がないと思いきや、とある秘密をめぐり、やがて、静かに、そして不気味に絡み合っていく……といったあらすじは、やはり不要というか、不毛なのか。 善人を見ると、その人の裏の顔を探りた

                                          朝井リョウ『正欲』 「多様性」というおめでたさ|好書好日
                                        • Amazon.co.jp: 正欲: 朝井リョウ: 本

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                                          • 小説『正欲」。こっち側、あっち側とは。 - ハピチわブログ

                                            こんにちは。 面倒くさがりの主婦です。 日々、苦手な家事に奮闘しながら生活しています。 本日1月7日。 昨日七草粥のための七草を買いに行ったのに、余計なものだけ買って肝心の七草を書い忘れ、朝7時に夫に買いに行ってもらった私。 そういうこともあるよね!!😇 無病息災を願って美味しい七草粥をいただきました。 そして、 年末年始にかけて、色々やりたいこと読みたい本はあったのですが、結局本は1冊しか読めていない私😅 でもせっかくなので感想でも書こうかな。と思って朝から記事を書いています。 私の本の感想はこれまでの映画の感想と同じく、あらすじや登場人物など詳しいことは書きません。 自分が感じたこと印象に残った場面や文章をピックアップして書いていきたいと思います。 初めての本の感想なので温かい目で読んでください(笑) またネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。 『正欲』 朝井リョウ (新

                                              小説『正欲」。こっち側、あっち側とは。 - ハピチわブログ
                                            • 正欲

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                                              • 『正欲』感想 - メロンダウト

                                                朝井リョウさんの『正欲』を読んだ。 マイノリティーとマジョリティー、多様性という言葉がとらえきれない世界、マジョリティーの存在的暴力、重力に負けた人の巨大な諦め、正でもなく性でもない生。爆弾のような小説だった。この社会の正しさの裏で密かに錬成されつづけているマイノリティーと呼ばれもしないマイノリティーの激情。僕達の想像の埒外の人々を文学によって投射することにより、同時に僕達の内面の醜さをも浮き彫りにする。衝撃的の一言であった。「読んだあとにはもう以前の自分には戻れない」という本の帯そのものな内容だった。 この社会、人間、男、女、そして、水。我々の社会がどのような螺旋を形成し、どのように連関しているのかを考えざるを得なくなる作品であった。 僕のように社会への懐疑論を書いている人にはドストライクの小説であったけれど、むしろこの社会に安住して日々を暮らしている人にこそ読んでもらいたい作品であった

                                                  『正欲』感想 - メロンダウト
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