・気管支鏡後の気胸の頻度 気胸=胸腔ドレナージ。これは医学生でも習うことですし、下手すりゃ一般の方でも知っていることかもしれません。しかし、実は気胸に対して胸腔ドレナージが必要かどうか判断することは非常に難しい。呼吸器内科医の私も、何度も判断に迷うことがあるくらいです。 気管支鏡による気胸の合併頻度は国地域や試験デザインによってさまざまですがおおむね0.3~1.7%程度と考えられます1)-4)。私も何を隠そう、過去に気胸をつくってしまった経験があります。びまん性肺疾患に対してアグレシッブに肺生検を頑張りすぎると気胸を起こすことがあるのです。さて、先ほどの数値を参考にして、私は患者さんに「気管支鏡による気胸の頻度は1%程度、100人に1人は起こりうる合併症である」と説明しています。ちなみに日本の呼吸器診療に即したデータでは、経気管支肺生検を受けた患者さんの0.67%に気胸を合併すると報告され