最近強く思うのが、「若者 vs 老人」的構図における世代対立の当事者が、Z世代と氷河期世代に移りつつある、ということである。 長らく日本のネット世論において、老人といえば多くの場合「団塊の世代」を中心とした1940-50年代生まれを指すのが相場だった。若者として想定されるのは「氷河期世代」や「ゆとり世代」などの1970-80年代生まれであり、この二者間において「若者 vs 老人」的な世代論が論じられてきた…というのは多くの読者の実感とも重なるだろう。 その構図が2010年代後半から少しずつ変化してきたのだ。1947-50年生まれの「団塊の世代」は2020年には67歳から70歳である。この年齢になると流石に第一線で働く率は減っていき、「職場や学校で団塊老人にこんな理不尽な目にあった!」という声は特にZ世代の若者からはほぼ聞こえなくなってくる。若者が異世代の中高年との交流を余儀なくされるのはい