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泉鏡花の検索結果1 - 32 件 / 32件

  • 三島由紀夫 - Wikipedia

    1925年(大正14年)1月14日(水曜日)、東京市四谷区永住町2番地(現・東京都新宿区四谷四丁目22番)において、父・平岡梓(当時30歳)と母・倭文重(当時19歳)の間の長男として誕生[2][3]。体重は650匁(約2,438グラム)だった[16][3]。「公威」の名は祖父・定太郎による命名で、定太郎の恩人で同郷の土木工学者・古市公威男爵にあやかって名付けられた[17][18][3]。 家は借家であったが同番地内で一番大きく、かなり広い和洋折衷の二階家で、家族(両親と父方の祖父母)の他に女中6人と書生や下男が居た(彼らは定太郎の故郷から来た親族だった[19])。祖父は借財を抱えていたため、一階には目ぼしい家財はもう残っていなかった[20]。兄弟は、3年後に妹・美津子、5年後に弟・千之が生まれた[2]。 父・梓は、一高から東京帝国大学法学部を経て、高等文官試験に1番で合格したが、面接官に悪

      三島由紀夫 - Wikipedia
    • 弔いのカタチ:泉鏡花のお墓が霊園から消えた… 歴史的著名人の「墓じまい」相次ぐ | 毎日新聞

      夏目漱石、永井荷風、小泉八雲……。多くの文人が眠る東京都豊島区の都立雑司ケ谷霊園から、ある文豪の墓がひっそりと姿を消した。 明治後期から昭和初期にかけて活躍した小説家、泉鏡花。管理してきた親族が今後も継承し続けるのは困難と判断し、墓石は撤去された。しかし、新たな安住の地が見つかった。 案内板に修正テープ 5月中旬、雑司ケ谷霊園を訪れると、著名人の墓の位置を示す案内板に、白い修正テープが貼られていた。よく目をこらしてみると、テープの下には「泉鏡花」の文字が透けて見えた。

        弔いのカタチ:泉鏡花のお墓が霊園から消えた… 歴史的著名人の「墓じまい」相次ぐ | 毎日新聞
      • 作家別作品リスト : 泉 鏡花

        尾崎紅葉のもとで小説修業をし、『夜行巡査』『外科室』の2作が評価を得て、本格的な作家生活に入った。幽玄華麗な独特の文体と巧緻を尽くした作風は、川端康成、石川淳、三島由紀夫らに影響を与えた。 「泉鏡花」 公開中の作品 愛と婚姻 (新字旧仮名、作品ID:1040) 悪獣篇 (新字新仮名、作品ID:4563) 芥川竜之介氏を弔ふ (旧字旧仮名、作品ID:33223) 浅茅生 (旧字旧仮名、作品ID:4581) 麻を刈る (旧字旧仮名、作品ID:50768)     →泉 鏡太郎(著者) 紫陽花 (新字旧仮名、作品ID:3582) 熱海の春 (旧字旧仮名、作品ID:50791)     →泉 鏡太郎(著者) 雨ばけ (新字旧仮名、作品ID:48384) 雨ふり (旧字旧仮名、作品ID:50792)     →泉 鏡太郎(著者) 霰ふる (新字新仮名、作品ID:48385) 霰ふる (旧字旧仮名、作

        • 主計町さくら(前編) - 金沢おもしろ発掘

          金沢 曇り、今日明日は曇り時々雨の予報で、天気すっきりしません。 所用があり、3日・4日は桜を撮りました。市内の桜を撮る日は、ここから始まります。毎年のお馴染み風景です(笑) 【撮影場所 金沢市主計町:2018年04月03日 PENTAX K-3】 【ウィキペディア引用】主計町(かずえまち)とは、石川県金沢市の浅野川沿いにある町名。1999年10月1日、旧町名として復活した地域で、旧町名復活運動のさきがけとなった。五木寛之は1978年に主計町を舞台に新聞記者と少女との恋愛を描いた小説『浅の川暮色』(あさのがわぼしょく)を出した。2010年には「金沢ものがたり 主計町あかり坂」(『オール讀物』2010年4月号)を書いた。主計町の芸妓になった高木凜(りん也)と、泉鏡花の研究家で老詩人の高橋冬二郎のやり取りの中で、高橋に名無しの坂に触れて「暗、と、明。泉鏡花にはあけの明星をよんだ句があります。そ

            主計町さくら(前編) - 金沢おもしろ発掘
          • 第12講 泉鏡花 『歌行燈』(1) - 蟹亭奇譚

            http://homepage2.nifty.com/akoyano/juku/top.html - 文学コース 講義ノート 講義の最中にとったノートをほぼそのまま写したものなので、文責はすべて kanimaster にあります。 なお、本日の講義会場は和室のため、ホワイトボードがなく、ちゃんとノート出来なかった部分があります。 泉鏡花は金沢出身。 金沢出身の作家はほかに室生犀星、徳田秋声がいる。 鏡花の本名は鏡太郎。 父親は彫金師。加賀藩に仕えた。 維新の時、幕府に味方した県は、廃藩置県の際に県名が変えられた。 母親・鈴は加賀藩の能楽師の家に生まれたが、江戸育ち。早世する。 能楽について 小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)、笛(能管)。 ワキ……最初に出てくる。 シテ……主役。 女役は歌舞伎と違って、女に見えてはいけないという決まりがある。 能楽は武家のものだった。 下

              第12講 泉鏡花 『歌行燈』(1) - 蟹亭奇譚
            • 『鏡花百物語集』 - 蟹亭奇譚

              鏡花百物語集―文豪怪談傑作選・特別篇 (ちくま文庫) 作者: 東雅夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/07/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (10件) を見る 大正から昭和初期にかけて、泉鏡花を中心に行われた 「怪談会」 という催しがあった。本書は当時の 「怪談会」(座談会形式)および小説・随筆、新聞コラム等を収録したアンソロジーである。 泉鏡花氏の怪談好きは今更いうまでもない。五六年前までは、殆ど毎年のように怪談会を自ら催しもし、万障を排して出席もした。そして人一倍の怖がりでありながら相当に仕掛ものをも喜んでいたのである。が、その鏡花氏が近年極端に仕掛ものを嫌うようになった。仕掛ものをすると、きっと不祥事があるという理由である。 「怪談聞書」 「都新聞」 大正12年8月19日〜9月1日掲載 本書の三分の一を占める白眉の座談会は、総勢約

                『鏡花百物語集』 - 蟹亭奇譚
              • 天守物語 | 文豪ストリエ | ストリエ

                「千年にただ一度、たった一度の恋」の結末は!? 泉鏡花の戯曲の中でも、屈指の名作と呼ばれる作品を分かりやすく抄訳。妖しさと美しさが織りなす鏡花独特の世界を堪能できる。 播州姫路の城は白鷺城と称えられる美しさを誇る。だが、その優美な城の天守には恐ろしい魔物が住むと言い伝えられ、百年というもの人間が足を踏み入れた例はない。だが、姫路城の城主・竹田播磨守に仕える若き鷹匠・姫川図書之助は、逃がした鷹を探しに天守へとやってくる。そこには気高く美しい天守夫人・富姫がいた・・・・・・。 イラストレーター:羽織イオ

                  天守物語 | 文豪ストリエ | ストリエ
                • 神奈川近代文学館/(公財)神奈川文学振興会|生誕140年記念 泉鏡花展-ものがたりの水脈-

                  「高野聖」「婦系図」「歌行燈」「天守物語」をはじめ数々の名作で知られる泉鏡花は、1873年(明治6)、金沢で生まれました。 硯友社の尾崎紅葉に師事して作家としての第一歩を踏み出し、苦節を経ながら絢爛とした独自の文学を築き上げました。 その妖美で幻想的な作品群は、今なお多くの読者を魅了し続けています。 生誕140年を記念して開催する今回の展覧会では、鏡花の66年の生涯をたどるとともに、多面的な鏡花作品から代表的な小説、戯曲をクローズアップし、鏡花が紡ぎ出した〈ものがたり〉の水脈をたどります。

                  • COMICリュエル&COMICジャルダンCOMICリュエル「文豪失格」

                    ストーリー 天国の大手出版社で執筆をつづける芥川龍之介、夏目漱石、太宰治、中原中也、宮沢賢治などの文豪愛あふれる教養ギャグ!実際のエピソードと作品解説が満載で、ゆる~く文学史の勉強になるかも? コミックス発売中!

                      COMICリュエル&COMICジャルダンCOMICリュエル「文豪失格」
                    • 泉鏡花 『森の紫陽花』 - 蟹亭奇譚

                      千駄木の森の夏ぞ晝(ひる)も暗き。此處の森敢(あへ)て深しといふにはあらねど、おしまはし、周圍を樹林にて取卷きたれば、不動坂、團子坂、巣鴨などに縱横に通ずる蜘蛛手の路は、恰(あたか)も黄昏に樹深き山路を辿るが如し。 (中略) 玉簾(たますだれ)の中もれ出(い)でたらんばかりの女の俤(おもかげ)、顏の色白きも衣(きぬ)の好みも、紫陽花(あぢさゐ)の色に照榮えつ。蹴込(けこみ)の敷毛(しきげ)燃立つばかり、ひら/\と夕風にさまよへる状(さま)よ、何處(いづこ)、いづこ、夕顏の宿やおとなふらん。 泉鏡花 『森の紫陽花』 (明治三十四年) これって、森ガールですよね。

                        泉鏡花 『森の紫陽花』 - 蟹亭奇譚
                      • 展示「泉鏡花 ― その生涯と作品 ―」 | 展示情報 | イベント・展示情報 | 千代田区立図書館

                        泉鏡花は、36歳から65歳で亡くなるまでの約30年間を麹町土手三番町、下六番町で過ごした千代田区にゆかりの深い文学者です。 本展は、鏡花生誕140周年を記念し、これまで泉鏡花の生涯や作品にあまり馴染みのなかった方にも楽しんでいただける展示です。鏡花の人生に影響を与えた人物や出来事を追いながら、その人物がモデルとして描かれている作品や、その人物が関わった作品をパネルで紹介します。また、7月29日~8月28日の期間限定で、石川近代文学館所蔵の鏡花の直筆葉書や、俳優喜多村緑郎の「鏡花さんの思出」の原稿など貴重な資料も展示します。 鏡花の人生や交友関係を知ることで、作品の味わいも変わってくることでしょう。また、生誕140年を記念して、各地で展覧会やイベントが開催されます。それらを楽しむためにも、鏡花の生涯と作品をふり返ってみてはいかがでしょうか。 関連展示『絵本 化鳥』原画展 場所:千代田図書館9

                        • 泉鏡花×中川学:繪草子「龍潭譚(りゅうたんだん)」

                          遂に普及版「絵本 龍潭譚」完成!! (2023年9月7日) 『繪草子龍潭譚』販売終了のお知らせ (2017年4月30日) 京都・恵文社一乗寺店にて絵草子「龍潭譚」が販売されました。 袋を開けているものを置いていますので、手にとって中身を見ることができます。まずは7月末までの展示販売となります。どうぞお立ち寄りください。 (2015年7月8日) お待たせいたしました。商品完成し、現在在庫ございます。ご注文は当サイト内「ご注文・お問い合わせ」からお願いいたします。また随時、在庫状況等ご案内いたします。 (2015年5月18日) 続きを読む 著作者: 泉 鏡花 挿 絵: 中川 学 仕 様: 本誌/A4判 縦型(H297×W210×T15mm) パッケージサイズ/H400×W300mm 全編52頁/フルカラー/真空パッケージ オリジナルCD封入(全10曲):楽曲制作/山口 智 装 幀: 錫箔+題字

                          • 泉鏡花:自筆原稿、東京で発見 小説「日本橋」 金沢、記念館で公開 /石川 - 毎日新聞

                            東京・日本橋の花柳界を舞台に、金沢市出身の作家、泉鏡花が書き下ろした小説「日本橋」の自筆原稿が、東京都内の出版元の関係者宅で見つかった。鏡花作品の装丁を多く手掛けた日本画家、小村雪岱の装丁資料も同時に見つかり、泉鏡花記念館(金沢市)で公開されている。9月9日まで。 日本橋は1914年、東京の出版社「千章館」から刊行された。同じ男性に思いを寄せる清葉とお孝という2人の芸妓の姿を描いた。見つかった… この記事は有料記事です。 残り299文字(全文498文字)

                              泉鏡花:自筆原稿、東京で発見 小説「日本橋」 金沢、記念館で公開 /石川 - 毎日新聞
                            • 泉鏡花記念館

                              泉鏡花記念館 〒920-0910 石川県金沢市下新町2番3号 TEL(076)222-1025 FAX(076)222-1040 MAIL:kyoka@kanazawa-museum.jp 展示日程の一覧 金沢文化振興財団

                              • 泉鏡花を読む

                                きみの星は! 年は? 年は狐……星は狼。…… 『ピストルの使い方』 おしらせ 更新情報 Googleブックス 単行本PDF(草迷宮 高野聖 etc)8冊にリンク Googleブックス 鏡花全集PDF(春陽堂版9冊・岩波版6冊)にリンク 『泉鏡花を読む』サイト内検索 鏡花作品の語彙検索(KWIC) 鏡花作品紹介 紋切型鏡花事典 鏡花抄 雑記帖 『眉かくしの霊』- 分身と「二つ巴」 泉鏡花『日本橋』- 姉の身代わり人形 泉鏡花の外字フォント テキスト「天守物語」 外字対応版 テキスト「星あかり」 外字対応版 テキスト「眉かくしの霊」 外字対応版 テキスト「高野聖」 外字対応版 テキスト「春昼」 外字対応版 テキスト「春昼後刻」 外字対応版 泉鏡花自筆年譜 泉鏡花作品年表 小村雪岱 「泉鏡花先生のこと」 『新編 泉鏡花集』(岩波書店)収録作品 『鏡花全集』(岩波書店)収録作品 『鏡花小説・戯曲選

                                • 泉鏡花 草迷宮

                                  向うの小沢に蛇(じゃ)が立って、 八幡(はちまん)長者の、おと娘、 よくも立ったり、巧んだり。 手には二本の珠(たま)を持ち、 足には黄金(こがね)の靴を穿(は)き、 ああよべ、こうよべと云いながら、 山くれ野くれ行ったれば………… 一 三浦の大崩壊(おおくずれ)を、魔所だと云う。 葉山一帯の海岸を屏風(びょうぶ)で劃(くぎ)った、桜山の裾(すそ)が、見も馴(な)れぬ獣(けもの)のごとく、洋(わだつみ)へ躍込んだ、一方は長者園の浜で、逗子(ずし)から森戸、葉山をかけて、夏向き海水浴の時分(ころ)、人死(ひとじに)のあるのは、この辺ではここが多い。 一夏激(はげし)い暑さに、雲の峰も焼いた霰(あられ)のように小さく焦げて、ぱちぱちと音がして、火の粉になって覆(こぼ)れそうな日盛(ひざかり)に、これから湧(わ)いて出て人間になろうと思われる裸体(はだか)の男女が、入交(いりまじ)りに波に浮んで

                                  • 泉鏡花全作品『鏡の花』

                                    泉鏡花全作品  Ver.2019.11.05 作品名に下線のある作品は、作品名をクリックすると表示されます。 firefoxではpdfが正常に表示されません。 他のブラウザーでご覧ください。 又は一度ダウンロードしてpdf専用ソフトでご覧ください。

                                    • 泉鏡花 『女客』 - 蟹亭奇譚

                                      『女客』 は明治38年に発表された短編小説。 当家の主人 謹さんは母親と二人暮らしの独身者。そこへ上京した親戚の女 お民が幼子を連れて逗留している。謹さんとお民は同い年。最初は何気ない世間話をしているが、次第に謹さんの愚痴話になる。暮らしが貧しく、母親を満足に食わせることも出来ずに、濠から身投げしようかとまで思いつめたのだと、しかし、その時にお民のことを思い起こして生きてきたのだと、謹さんは語る。 一方、お民もまた死にたくなることがあると云う。 あるじは、思わず、火鉢なりに擦り寄って、 「飛んだ事を、串戯(じょうだん)じゃありません、そ、そ、そんな事をいって、譲(ゆずる・小児の名)さんをどうします」 「だって、だって、貴下が、その年、その思いをしているのに、私はあの児を拵えました。そんな、そんな児を構うものか」 とすねたように鋭くいったが、露を湛(たた)えた花片(はなびら)を、湯気やなぶる

                                        泉鏡花 『女客』 - 蟹亭奇譚
                                      • Amazon.co.jp: 泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4): 泉鏡花 (著), 種村季弘 (編集): 本

                                          Amazon.co.jp: 泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4): 泉鏡花 (著), 種村季弘 (編集): 本
                                        • はてなハイク サービス終了のお知らせ

                                          平素より「はてなハイク」をご利用いただき、ありがとうございます。 「お題でつながるミニブログ」としてご利用いただいていた「はてなハイク」は、2019年3月27日をもちまして、サービスの提供を終了させていただきました。 これまでご利用いただきましたユーザーの皆さまに深く感謝いたします。 誠にありがとうございました。 詳しくは下記をご覧ください。 http://labo.hatenastaff.com/entry/2018/11/19/113653 株式会社はてな

                                          • 文人鍋を囲むの段 - 蟹亭奇譚

                                            谷崎潤一郎が随筆 『文壇昔ばなし』(昭和34年発表)*1に、こんな話を書いている。 京橋の大根河岸あたりだったと思う。鏡花のひいきにしている鳥屋があって、鏡花、里見、芥川、それに私と四人で鳥鍋を突ッついたことがあった。健啖で、物を食う速力が非常に速い私は、大勢で鍋を囲んだりする時、まだよく煮え切らないうちに傍から傍から喰べてしまう癖があるのだが、衛生家で用心深い鏡花はそれと反対に、十分によく煮えたものでないと箸をつけない。従って鏡花と私が鍋を囲むと、私が皆喰べてしまい、鏡花は喰べる暇がない。たびたびその手を食わされた経験を持っている鏡花は、だから予め警戒して、「君、これは僕が喰べるんだからそのつもりで」と、鍋の中に仕切りを置くことにしているのだが、私は話に身が入ると、ついうっかりと仕切りを越えて平げてしまう。「あッ、君それは」と、鏡花が気がついた時分にはもう遅い。その時の鏡花は何ともいえな

                                              文人鍋を囲むの段 - 蟹亭奇譚
                                            • 泉鏡花 『高野聖』 - 蟹亭奇譚

                                              泉鏡花の怪奇小説の最高峰とされる 『高野聖』(明治33年)を再読。 語り手の 《私》 が旅先で出会った僧侶が語る昔話という体裁の短編小説である。鏡花の小説はとかく観念的とされ、抽象的で曖昧な描写が特徴的なのだけれども、本作の特に前半は、描写が気持ち悪いほど具体的である。 若き日の旅僧が飛騨から信州へ向う道中、ちょっとしたことから薬売りの男にからかわれる。途中、道が二股に分かれているところがあって、片方は山道、もう片方は増水した川を渡る道である。先の薬売りはさっさと山道を登って行ってしまう。そこへ地元の百姓が通りかかり、山道には決して入ってはならないと云う。しかし、旅僧は薬売りを追って山に入る。 すでにホラー小説の王道パターンである。だが、本当にすごいのはここからだ。 旅僧の苦手な蛇が出る。さらに、樹上からは山蛭が雨のように降ってくる。 肱をばさりと振ったけれども、よく喰込んだと見えてなかな

                                                泉鏡花 『高野聖』 - 蟹亭奇譚
                                              • isozakiaiの呟き置き場(旧:愛のカラクリ、AI日記) 潤一郎ルネサンス

                                                中央公論社の「潤一郎ラビリンス」の洒落です。ハイ。 ついでに、わたしはこの「ラビリンス」と「ジュンイチロウ」のもつ「ン」の重なりが気持ちよい。 さらには「迷宮」の語の妖しい魅力と、それが小説の「構造的美観(建築的美観)」というものに執着した谷崎を天才ダイダロスに喩えるようで、そしてまたそこに彷徨うミノタウロスの生死の悲劇的美しさをも思わせて、とてもとっても大好きなのです(実は、タニザキこのシリーズでは読んでないのだ。いつか買うぞ!) さて。 あの大タニザキに「俺おま」を感じてやまない今日この頃、 みなさま、いかがおすごしでしょうか? (って、わたしってば、なにスットボケようとしてるんですか!?) なにを言いたいかと申しますと、 あまりにも、あまりにも、 谷崎の「饒舌録」と「藝術一家言」が面白いので、 「みんな、読んで~~~~~~~っ!!」 ってお願いしたい、ただそれだけです。 ええ、ほんと

                                                • 門前雀羅(もんぜんじゃくら)とは? 意味・読み方・使い方 - 四字熟語一覧 - goo辞書

                                                  門の前に網を張って雀すずめを捕まえることができるほど訪問者もなく、人の往来もない寂れたさま。▽「雀羅」は雀を捕まえるときに使う霞網かすみあみのこと。「羅」は「網」に同じ。「門前雀羅を設もうくべし」の略。 出典 『史記しき』汲黯鄭当時伝きゅうあんていとうじでん賛 句例 門前雀羅の状態 用例 其それに最もう内が台なしですからね、私が一週間も居なかった日にや、門前雀羅を張るんだわ。<泉鏡花・婦系図> 対義語 門巷填隘 門前成市

                                                    門前雀羅(もんぜんじゃくら)とは? 意味・読み方・使い方 - 四字熟語一覧 - goo辞書
                                                  • 『泉鏡花『歌行燈・高野聖』』

                                                    歌行燈・高野聖 (新潮文庫)/泉 鏡花 ¥420 Amazon.co.jp 泉鏡花『歌行燈・高野聖』(新潮文庫)を読みました。 泉鏡花の代表作として真っ先に名前があがるのがこの「高野聖」でしょう。エログロというと少しあれですけども、おどろおどろしい雰囲気漂う短編で、妖艶な女が登場する、とても印象的な作品です。 もう一つの表題作「歌行燈」も「高野聖」とはまた違った凄みのある作品です。能が重要なモチーフになっていますが、人間の業というか因果というか、そうした運命的なものが描かれた、非常に劇的な筋の物語です。 泉鏡花の短編は岩波文庫などでも読めますが、この新潮文庫には「高野聖」と「歌行燈」の他に「女客」「国貞えがく」「売色鴨南蛮」の3編が収録されていてお得感もあるので、どの本を読むか迷うようであれば、これが一番よいかと思います。 作品のあらすじ では、各編の紹介をしていきます。 「高野聖」「年配

                                                      『泉鏡花『歌行燈・高野聖』』
                                                    • 【本の感想】泉鏡花「高野聖」 - keepr’s diary(本&モノ&くらし)

                                                      あらすじ 旅で道連れになった上人が、若いころに飛騨と信州を結ぶ山の中で体験した話~蛭の群れる恐ろしい森や、美しい女が住む一軒家での怪しくも蠱惑的な出来事を語る物語。 目次 なし 感想 まさか、高野聖を読むことになるのは思わなかった。歴史の教科書に載っているくらいの100年以上も作品で、漱石や鴎外までなら、まだ読む人も多そうだが、泉鏡花となれば相当敷居が高くて、読むことはないと思っていた。 これというのも、そろそろ人生の先が見えてきて、今まで読めなかっった作品を読んでみようと思い、たまたま、アマゾンで見つけたこの全集を買ってみたからである。 明治の文学で幸田露伴、樋口一葉とかの小説も現在読んでいるが、泉鏡花の作品ははるかに読みやすい。文体が講談調で、流れるようなリズムか心地よい。 昔の小説って、現代の小説と比べると、文章が長いな。でも慣れるとそれはそれで面白い。 現在は文章は短めの方が好まれ

                                                        【本の感想】泉鏡花「高野聖」 - keepr’s diary(本&モノ&くらし)
                                                      • ウェブリブログ:サービスは終了しました。

                                                        「ウェブリブログ」は 2023年1月31日 をもちましてサービス提供を終了いたしました。 2004年3月のサービス開始より19年近くもの間、沢山の皆さまにご愛用いただきましたことを心よりお礼申し上げます。今後とも、BIGLOBEをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ※引っ越し先ブログへのリダイレクトサービスは2024年1月31日で終了いたしました。 BIGLOBEのサービス一覧

                                                          ウェブリブログ:サービスは終了しました。
                                                        • 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 - 蟹亭奇譚

                                                          『売色鴨南蛮』 は大正9年に発表された短編小説。 冒頭の場面は、雨の万世橋駅。「例の銅像」 のこともちゃんと書かれている。 威(おどか)しては不可(いけな)い。何、黒山の中の赤帽で、其処に腕組をしつつ、うしろ向きに凭掛(もたれかか)っていたが、宗吉が顔を出したのを、茶色のちょんぼり髯(ひげ)を生(はや)した小白い横顔で、じろりと撓(た)めると、 「上りは停電……下りは故障です」 と、人の顔さえ見れば、返事はこう言うものと極めたように殆ど機械的に言った。そして頸窪(ぼんのくぼ)をその凭掛った柱で小突いて、超然とした。 「へッ! 上りは停電」 「下りは故障だ」 響(ひびき)の応ずるがごとく、四五人口々に饒舌(しゃべ)った。 「ああ、ああ」 「堪(たま)らねえなあ」 「よく出来てら」 「困ったわねえ」と、つい釣込まれたかして、連(つれ)もない女学生が猪首(いくび)を縮めて呟いた。 が、いずれも、

                                                            泉鏡花 『売色鴨南蛮』 - 蟹亭奇譚
                                                          • 東雅夫著『江戸東京 怪談文学散歩』 - かぶとむし日記

                                                            [rakuten:book:13022709:image] 詳しく書く時間がないけど、おもしろかった。 想像力を刺激する怪談話は、むかしから好きで、最近あまり読まなくなったのを後悔しはじめている。ここにあげられている作品でも、これから読んでみようとおもう。 取り上げている作品と場所は以下の通り(目次より)。 芥川龍之介『妖婆』と両国一つ目界隈(墨田区) 森鴎外『百物語』と向島百花園(墨田区) 泉鏡花ほか『怪談会』と向島有馬温泉(墨田区) 宮部みゆき『あかんべえ』と深川高橋界隈(江東区) 永井荷風『来訪者』と深川四谷怪談めぐり(江東区〜中央区) 岡本綺堂『青蛙堂鬼談』と妖しい坂めぐり(文京区〜港区) 三遊亭円朝『怪談乳房榎』と怪しい橋めぐり(新宿区〜板橋区) 泉鏡花『恋女房』と幻の池めぐり(台東区) 対談 深川あやし談義 宮部みゆき/東雅夫 やはり怪談の舞台というと、墨田区とか江東区が古くか

                                                              東雅夫著『江戸東京 怪談文学散歩』 - かぶとむし日記
                                                            • 泉鏡花と馬場孤蝶 - 蟹亭奇譚

                                                              鏡花百物語集―文豪怪談傑作選・特別篇 (ちくま文庫) 作者: 東雅夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/07/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (10件) を見る 『鏡花百物語集』 には座談会が2本掲載されていて、一つは昨日引用した 「幽霊と怪談の座談会」(『主婦之友』 昭和3年)、もう一つは前後するが 「怪談会」 (『新小説』 大正13年)である。『主婦之友』 のほうには、「一同は一層緊張して、固唾を呑んだ。」 といったト書きが添えられていて、読み物としてうまく編集されていると思う。ところが、『新小説』 の座談会にはこういうのがなくて、そのぶん語り手の 《語り》 を十分堪能できるようになっている。 まずは、泉鏡花の 《語り》 を聞いてみることにしよう。 斎藤*1 泉さんには、何かおありのようですね。 泉 それがあいにくでお恥しいんですがね

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                                                              • 二,三羽 ―― 十二,三羽 (泉鏡花)

                                                                昨日,以下のエントリが話題となっていた: スズメたちの会話が聞こえてきそう!スイスの郵便配達員のおじさんが庭で撮影した対話するスズメたち http://karapaia.livedoor.biz/archives/52075488.html このエントリを読んで,泉鏡花の短編「二,三羽 ―― 十二,三羽 」を思い出した.例によって,上記エントリと全く関係ない内容になるのだが,ご容赦されたい. 泉鏡花といえば,「高野聖」「婦系図」「歌行燈」などの作品が有名で,その幻想的な作風で知られている.私はその時代の作家の小説が好きで,泉鏡花についても,有名なものは一度は読んだと思う.残念ながら,私は泉鏡花の熱心な読者ではないけれども,鏡花は好きな作家の一人である.その中でも「二,三羽 ―― 十二,三羽」という小品は好きで,スズメを見たときや,春にツバメが飛んでいるときなど,ふとしたはずみでこの作品のこ

                                                                • 『草迷宮』 読了 - 蟹亭奇譚

                                                                  舞台は逗子か葉山のあたり。かつて一家五人が急死したという 《黒門の邸》 に、葉越明という若者が逗留している。そこへ旅の修行僧小次郎が泊っている。夜、明が眠っているとき、小次郎の前に秋谷悪左衛門と名乗る妖怪が現れ、理由あって明を追い出したいのだが、なかなか立退かぬと語る。 「……顔容(かおかたち)に似ぬその志の堅固さよ。唯お伽(とぎ)めいた事のみ語って、自からその愚(おろか)さを恥じて、客僧、御身にも話すまいが、や、この方(ほう)実は、もそっと手酷い試(こころみ)をやった。 あるいは大磐石(だいばんじゃく)を胸に落し、我その上に踏跨って咽喉を緊(し)め、五体に七筋の蛇を絡(まと)わし、牙ある蜥蜴(とかげ)に噛ませてまで呪うたが、頑として退かず、悠々と歌を唄うに、我折れ果てた。 よって最後の試み、として唯(たつ)た今、少年(これ)に人を殺させた――即ち殺された者は、客僧、御身じゃよ。」 泉鏡花

                                                                    『草迷宮』 読了 - 蟹亭奇譚
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