ジェンダー平等の実現に向けて、新聞やウェブ記事の表現を見直そうと、日本新聞労働組合連合に加盟する全国紙や地方紙の記者ら20人が、「失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック」(小学館)を出版した。同労連の吉永磨美委員長は「記者が自らの発信を見直し、読者が既存のジェンダー表現に違和感を持つきっかけになるといい」と語る。 発刊を記念し、3月にオンラインで開かれた座談会では、執筆者が具体例を挙げながら議論した。 朝日新聞の栗林史子記者は、新聞やテレビのニュース解説などに見られるステレオタイプについて問題提起した。たとえばQ&Aコーナーのイラストに、解説者は男性、聞き手は女性が描かれがちなことや、情報番組の解説コーナー名が「お母さんニュース」であることなどだ。「女性には難しいことはわからない、という見方を強化してしまうのでは」と語った。 続いて、記事の見出しに用い…