腎臓は余分な水分や毒素を適切に振り分けて体内を浄化する役割を持っています。しかし、腎臓の働きが正常な時の10%以下になると、自分の腎臓で血液のろ過が充分に行えず、体内に老廃物が蓄積してきます。これにより尿の異常、部分的なむくみ、高血圧になることがあります。 腎臓の働きが不十分になった状態を腎不全といいますが、慢性腎不全になると「尿毒症」(※1)という病気になり、倦怠感や食欲低下、悪心、嘔吐(おうと)、頭痛といった症状が出現し、重症の場合、全身けいれんなどの症状が現れることもあります。心不全や肺水腫を起こし、息切れや呼吸困難なども出現しやすくなります。 このような状態を放置しておくと命の危険にかかわってきます。命をつないでいくために人工的に血液の浄化を行うのが透析療法です。 透析療法には次のような役割があります。 ●腎臓の機能低下による血液中の老廃物の排泄 ●尿が出ないことによって体内にたま