ゴールデンウィークなんてどこに行っても渋滞で、人だらけで、宿もゴールデンウィーク価格とかで普段よりずっと高いし、寝て過ごそうと思っていた。 金曜日に緊急対応の続きを終え、連休に入る前日の一番幸せな夕方だったはずが、気付けば20時だ。みんな若手は嬉しそうに帰って行ったが、問題は全然解決せず、あぁまだ上海は動かないや、ゴールデンウィークまでは何とか乗り切ったけど、こりゃ明けたらいよいよ部品が入って来ないぞ、生産はストップするぞ、オワったかもしれん、「仕方がないのは分かっている。が、それでも何か打つ手はないのか?」という、仕方ないからと言って結局は誰も許してはくれないヒリヒリした地獄を、ゴールデンウィークが明けたらやんなきゃ、とため息をつきながら、オフィスの座席で深々と腰掛ける。もう誰も残っていないや、あ、向こうの方に設計部隊がまだ残っていて、何か顔を引きつらせて対応しているぞ、何かあったのかな